はるるっぴさんのブログ
50銭の歴史から小銭の運命を予想する
素人のひとりごと日記です。
(すべて個人的な考えです)
先日、ご年配の女性(90歳近く)の方とお話しする機会がありました。
わたしがたまたま持っていた明治時代の旭日50銭銀貨をお見せすると
急に目を輝かせて
「懐かしい~」
しばらく眺めてから
「昔は、わたしたち庶民が手にすることのできる
最高額面のお金だったのよ~」
「当時のわたしにとっては、50銭は大金だったわ~」
と教えてくださいました。
その方にとって大金だった50銭
今どうなったのでしょう…
歴史を振り返ります。
実際の写真や現物があれば、より理解できますが、
できないので、数字を書きます。
(発行順に番号を入れました)
①②明治3年に最初の50銭銀貨が発行されました。
旭日竜大型50銭銀貨
銀800/銅200 12.5g
明治3年~明治4年
旭日竜小型50銭銀貨
銀800/銅200 12.5g
明治4年
③明治6年から硬貨の表面に五十錢と書かれた50銭銀貨が発行されます。
竜50銭銀貨
銀800/銅200 13.48g
発行期間:明治6年~明治38年
④明治39年(1906年)、下落傾向にあった銀相場が上昇に転じ、
補助銀貨鋳潰しの恐れが出たため約25%減量し、
龍図を日章に変更する改正が行われました。
旭日50銭銀貨
銀800/銅200 10.13g
発行期間:明治39年~大正6年
⑤大正11年(1922年)に量目をさらに減量した
鳳凰の五十銭銀貨が発行されます
この時代のように硬貨が小さくなれば、
価値が減ったことがわかりますが、紙幣だとわかりづらいです。
新1万円札が半分の大きさになれば気づきますが…
この銀貨は多量に発行され広く流通しましたが、
昭和恐慌を経て戦時体制に入り昭和13年(1938年)の
臨時通貨法公布以降、銀貨は姿を消します
小型50銭銀貨
銀720/銅280 4.95g
発行期間:大正11年~昭和13年
⑥終戦後、50銭は銀貨から黄銅貨幣になる
大型50銭黄銅貨
銅600~700/亜鉛400~300 4.50g
発行期間:昭和21年~昭和22年
⑦50銭黄銅貨がさらに小さくなる
小型50銭黄銅貨
銅600~700/亜鉛400~300 2.80g
発行期間:昭和22年~昭和23年
50銭以下の補助銀貨は昭和28年(1953年)末をもって
「小額通貨の整理及び支払金の端数計算に関する法律」
により廃貨措置がとられます
要するに、ご年配の女性が当時大金だったと話されていた
50銭の価値は下落し、最終的にはなくなりました。
現在ではコレクターが好む50銭硬貨を除き、
価値がなくなっています。(価値ある50銭はどれか?
これは、コレクターの世界なので、コレクターの専門家へ)
もっとも、もし仮に50銭が使うことができても、
100円ショップのモノを買うのに消費税を入れると
50銭玉が220個必要になります。
ご年配の女性の話をされた時代の人が
50銭を稼ぐには大変だったと思います。
しかし、今となっては、50銭に価値はありません。
(戦争に勝った欧米の国々でも同じようなことが起きています)
なんだかんだと言っても多くの人々が信用している
国のやることは、こんなものです。
今度は、ご年配の男性(80代後半)の方の話を聞くと
「お金がアルミになったら、もうダメ。価値がない」
とおっしゃっていました。
現在だと1円玉ですね。
戦前、10銭も5銭もアルミ貨になり、
ほとんど価値がなくなりました。
・・・
日本の50銭の歴史を学び、現在起きている世界金融危機を理解し
ご年配の方のお話を参考にすると、
日本の小銭の運命を予想することができます。
日本の小銭の未来予想
(今日明日起きることを書いていません)
第二次世界大恐慌により、需要が激減し、
まずデフレっぽくなると思います。
その後、世界の中央銀行が一杯お金を作って
(メチャメチャ信用創造している)ので、
悪いインフレになります。間違いないでしょう。
(まずデフレになってからインフレです)
現在の10円銅貨は、10円アルミ貨へ
現在の5円黄銅貨と1円アルミ貨は、消えてなくなります。
過去の50銭硬貨と同じ運命をたどることになるでしょう。
デノミをしなければ、
100,000円札、50,000円札ができても不思議ではありません。
お金の価値は、額面ではなく、その購買力です。
たとえば、現在1,000万円預貯金があるから、大丈夫と考えている人は
インフレになるとその1,000万円の購買力が減るので、
可哀そうなことになります。(流動性の高い預貯金も必要ですが、
そればかりだとインフレで目減りするから)
お金とは信用力なので、日本銀行の信用がなくなったら、1000万円は
単なる数字です。
多くの人々が、一所懸命、お金をもらうために仕事をしていると思います。
もちろんお金がすべてではありませんが、
働く目的のひとつは収入(お金)をもらうためです。
そのお金について、知識がないと、これから残念なことになります。
(不動産の知識も必要だと思いますが、長くなるので省略)
マスコミや教科書では、大事なお金については教えてくれないので、
自分で情報を取りにいって、勉強するしかありません。
(現在のコロナの件も同じです)
そろそろ心地よい無感覚から目覚めるべきときが来たかもしれません。