下向きの10日移動平均線と上向きの25日移動平均線の間

優利加さん
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昨日の米国株式相場は大幅安となった(DJIA -710.16 @25,445.94, NASDAQ -222.20 @9,909.17)。ドル円為替レートは107円台前半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が442に対して、下落銘柄数は1,661となった。騰落レシオは99.87%。東証1部の売買代金は2兆2608億円。

TOPIX -19 @1,562
日経平均 -275円 @22,260円

米国で新型コロナウィルス感染第2波による経済停滞が懸念され、ダウ工業株30種平均が急落した。これを受けて、本日の日本株全般は売り優勢となった。日経平均は一時360円安まで下げたものの少し切り返して、終値では辛うじて25日移動平均線の上に踏みとどまったが、10日移動平均線の下に沈み込んだ。

3月期決算企業の期末配当の支払いが今週・来週に集中することから、受け取った配当金を再び株式に投資するための買い需要が少なからずあるため、株式相場の下支え要因となる。ただ、7月物の権利行使価格が20,000~20,100円のプットオプションの残高が急増している。これは下げに備えているということである。その結果、プット・コール・レシオ(PCR)は2月下旬以来の1.95まで高まっている。プットの売り手はヘッジのため同じプットを他の誰かから買うか、或いは、行使されたとき(プットの買い手から原資産を買わなくてはいけない)に備えてデルタ・ヘッジをするため、原資産(日経平均先物)をある程度売っておく。これが相場を押し下げる要因となる。

日経平均の日足チャートを見ると、下向きの10日移動平均線と上向きの25日移動平均線にちょうど挟まれる形になった。もし、三角保ち合いから下へ放れて25日移動平均線を明確に割り込むと調整期間が長くなりそうであるが、傾きが上向きである限り25日移動平均線を割り込んでもすぐに回復すればまた上昇モードに戻ると期待できる。

33業種中32業種が下げた。下落率トップ5は、空運(1位)、不動産(2位)、非鉄金属(3位)、鉄鋼(4位)、海運(5位)となった。

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