木下 晃伸さんのブログ
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【投資脳のつくり方】米金融安定法が成立、下院が可決
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
経済アナリスト、木下 晃伸(きのした てるのぶ)です。
本日は、米NYダウにつられ、日経平均株価は
前日比▲465.05円安の10473.09円となりました。
金融安定化法案が金曜日に下院を通過したにもかかわらず、です。
こうなってくると、投資に対して怖い、
というよりもあきらめに近い感覚を感じる読者の方も多いでしょう。
かつて、私も2002年、2003年頃、同じ事を感じました。
ファンドマネジャーとしても
「本当にこの仕事を続けていてもいいの か?」とまで思った事も。
しかし、その後の株高を経験し、さらに、
人口動態と株価の連動性という発想を身につけた後は、
考えがまったく変わりました。
株価が下落することは、決して悲観する事ではなく、
むしろ、これからの株価上昇を考える、ドキドキするタイミングなんだ、と。
今回の下落も同様に考えています。
理論武装は、当メールマガジンで日々お伝えしていきます。
苦しい相場が続きますが、悲観論は悲観論者にまかせて、私は、
あえて楽観論をこのタイミングでは展開していきたいと考えています。
●それでは、雑誌「マネージャパン」ホームページに平日毎日連載している
「経済アナリストが斬る!投資に役立つ3大ニュース」をご覧下さい。
本日もよろしくお願い申し上げます。
※本資料の利用については、必ずプロフィール画面の
重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
┏━ 【経済アナリストが斬る!投資に役立つ3大ニュース】 ━━━━━┓
1.米金融安定法が成立、下院が可決
2.日本郵政、不動産を本格開発
3.ワコビア、シティに交渉権認める
http://www.terunobu-kinoshita.com/20081006-toushinou.pdf
──────────────────────────────────
1.米金融安定法が成立、下院が可決
(出所)2008年10月4日付日本経済新聞夕刊1面より
●金融安定化法案可決後、米NYダウ株価下落
●前週末の米株価下落を受け、日経平均株価大幅安
●投資家の心理は総悲観の状態に
最大7000億ドル(約74兆円)の公的資金で金融機関から不良資産を
買い取ることを柱とする金融安定化法が3日、成立した。
米下院が同日、上院を通過済みの法案を賛成多数で可決したのを受け、
ブッシュ米大統領が即日署名した。
大統領は声明で「米経済を脅かしている信用収縮の緩和に向けた
断固たる措置になる」と評価。
「米国が金融市場を安定させ、世界経済で引き続き指導的な役割を
果たすことを示した」と強調した。
ポールソン米財務長官は「新しい権限を迅速に実行に移す」との声明を発表。
公的資金による不良資産の買い取りを早急に開始する意向を示した。
金融安定化法の柱である不良資産の買い取り制度は当初案のまま残り、
株式市場に安心感が漂うことが期待された。
しかし、週末の米NYは、安心するどころか、可決が決まった後、
急速に下げに転じてしまった。
週末の流れを受け、本日の日経平均株価も500円を超える下げを記録、
パニックの様相を呈している。
全面安の展開であり、ノックアウトされている投資家は多いだろう。
そもそも株式投資に興味がなくなっている投資家も多いと思われる。
しかし、一方で、本日の下落により騰落レシオは63.3まで下落、
かつて日本で起こった金融恐慌並みにまで落ち込んだ。
我慢に我慢を重ね投資の世界に踏みとどまった2002年も同じだった。
しかし、結果的に最終的に大きなリターンとなって返ってきた。
誰もが見向きもしなくなるときは、不安でたまらなくなるが、
一方で好機が眠っているとの見方も可能だ。
どちらと考えるか、投資家の精神力が問われている。
2.日本郵政、不動産を本格開発
(出所)2008年10月6日付日本経済新聞朝刊3面より
●日本郵政が不動産会社に
●不動産への投資はいまが底か
●お金持ちは、誰も目を向けないときに狙う
民営化から一年を迎えた日本郵政が不動産開発事業を本格化している。
月内に東京・目黒の社宅跡地で分譲マンションの開発を始めるほか、
旧東京中央郵便局の再開発も建設会社の選定に入った。
売却や再開発の候補地は百カ所を超える見通し。
3年後には200億円超の利益を生む事業に育てる計画で
赤字転落が懸念される郵便局会社(窓口会社)の収益の下支えを狙う。
日本郵政は全国に土地と建物で3兆円近い資産を持つが、
有効に活用してこなかった。
そこで
(1)不動産の価値を高めて売却する、
(2)再開発したうえで保有し、賃貸収入を得る
――という二つの方針で、不動産開発に取り組んでいる。
7月のゼファー、8月のアーバンコーポレイション破綻を受け、
不動産市場は壊滅的な状態となっている。
オフィスはまだ堅調な推移となっているが、
マンションは非常に厳しい状態だ。
しかし、「すでに不動産を保有している」主体にとっては、
絶好のタイミングに映る。
マンションディベロッパーが破綻してしまったのは、
値段が上昇する不動産を、競争に負けないために無理に仕入れ、
結果、負債が増大し耐えられなくなったという構図だからだ。
金融業界は壊滅的な状態だ。事業会社にも影響が出ている。
しかし、「金持ち」はいまこそがチャンスと考えている。
3.ワコビア、シティに交渉権認める
(出所)2008年10月6日付日本経済新聞朝刊7面
●ワコビアを巡る買収合戦が白熱
●日本でも起こった三菱対住友
●日本の過去と同様であれば、金融株はこれから上昇
経営危機に陥っていた米大手銀ワコビアを巡る買収合戦が白熱し始めた。
米大手銀シティグループは4日夜(米国時間)、
「裁判所がワコビアとの独占交渉権の延長を認めた」と発表した。
シティによると、ニューヨーク州の第一審裁判所が4日夜に命令措置を出した。
ワコビアは先週末時点でウェルズへの身売りを決めたが、
シティはワコビアに再度買収を提案できるという。
シティは9月29日にワコビアの銀行業を買収すると発表したが、
10月3日にシティ案を上回る好条件を提示した
米大手銀ウェルズ・ファーゴがワコビアの完全買収で合意した。
米国内の個人金融業のテコ入れにシティはワコビア買収が不可欠と見ており、
法廷闘争など今後の巻き返しを狙っている。
同裁判所は10月10日までにワコビアの経営者を呼ぶ予定。
金融機関をめぐる買収合戦では、
2004年に住友信託銀行が旧UFJグループに対して、
旧三菱東京フィナンシャル・グループとの経営統合差し止めを求めた事例がある。
規模、スピードに違いはあれど、振り返れば振り返るほど、
日本の金融危機と同様の道筋を辿っている。
仮に日本と同様のケースを株価も辿るのであれば、
公的資金投入や大型金融機関の破綻があった後に、株価は大きく上昇した。
そして、金融機関の再編劇が起こったとき、さらに株価は上昇スピードを増した。
渦中にいると、お先真っ暗になるのは仕方が無い。
しかし、過去に参考となる事例があるのは、心強い。
それを参考にするのであれば、少なくとも、
今は金融株に対する投資は、魅力的であることになる。
────────────────────────────────────
■編集後記
────────────────────────────────────
●厳しい相場が続きます
先週末の米NYダウが、大きな影響を及ぼしています。
逃げるのもひとつの考え。
私は、逃げずに、危機を好機と捉えたいと考えています。
─────────────────────────────────────
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http://www.terunobu-kinoshita.com/20080929-kiji.pdf
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経済アナリスト、木下 晃伸(きのした てるのぶ)です。
本日は、米NYダウにつられ、日経平均株価は
前日比▲465.05円安の10473.09円となりました。
金融安定化法案が金曜日に下院を通過したにもかかわらず、です。
こうなってくると、投資に対して怖い、
というよりもあきらめに近い感覚を感じる読者の方も多いでしょう。
かつて、私も2002年、2003年頃、同じ事を感じました。
ファンドマネジャーとしても
「本当にこの仕事を続けていてもいいの か?」とまで思った事も。
しかし、その後の株高を経験し、さらに、
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むしろ、これからの株価上昇を考える、ドキドキするタイミングなんだ、と。
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1.米金融安定法が成立、下院が可決
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●金融安定化法案可決後、米NYダウ株価下落
●前週末の米株価下落を受け、日経平均株価大幅安
●投資家の心理は総悲観の状態に
最大7000億ドル(約74兆円)の公的資金で金融機関から不良資産を
買い取ることを柱とする金融安定化法が3日、成立した。
米下院が同日、上院を通過済みの法案を賛成多数で可決したのを受け、
ブッシュ米大統領が即日署名した。
大統領は声明で「米経済を脅かしている信用収縮の緩和に向けた
断固たる措置になる」と評価。
「米国が金融市場を安定させ、世界経済で引き続き指導的な役割を
果たすことを示した」と強調した。
ポールソン米財務長官は「新しい権限を迅速に実行に移す」との声明を発表。
公的資金による不良資産の買い取りを早急に開始する意向を示した。
金融安定化法の柱である不良資産の買い取り制度は当初案のまま残り、
株式市場に安心感が漂うことが期待された。
しかし、週末の米NYは、安心するどころか、可決が決まった後、
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週末の流れを受け、本日の日経平均株価も500円を超える下げを記録、
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しかし、一方で、本日の下落により騰落レシオは63.3まで下落、
かつて日本で起こった金融恐慌並みにまで落ち込んだ。
我慢に我慢を重ね投資の世界に踏みとどまった2002年も同じだった。
しかし、結果的に最終的に大きなリターンとなって返ってきた。
誰もが見向きもしなくなるときは、不安でたまらなくなるが、
一方で好機が眠っているとの見方も可能だ。
どちらと考えるか、投資家の精神力が問われている。
2.日本郵政、不動産を本格開発
(出所)2008年10月6日付日本経済新聞朝刊3面より
●日本郵政が不動産会社に
●不動産への投資はいまが底か
●お金持ちは、誰も目を向けないときに狙う
民営化から一年を迎えた日本郵政が不動産開発事業を本格化している。
月内に東京・目黒の社宅跡地で分譲マンションの開発を始めるほか、
旧東京中央郵便局の再開発も建設会社の選定に入った。
売却や再開発の候補地は百カ所を超える見通し。
3年後には200億円超の利益を生む事業に育てる計画で
赤字転落が懸念される郵便局会社(窓口会社)の収益の下支えを狙う。
日本郵政は全国に土地と建物で3兆円近い資産を持つが、
有効に活用してこなかった。
そこで
(1)不動産の価値を高めて売却する、
(2)再開発したうえで保有し、賃貸収入を得る
――という二つの方針で、不動産開発に取り組んでいる。
7月のゼファー、8月のアーバンコーポレイション破綻を受け、
不動産市場は壊滅的な状態となっている。
オフィスはまだ堅調な推移となっているが、
マンションは非常に厳しい状態だ。
しかし、「すでに不動産を保有している」主体にとっては、
絶好のタイミングに映る。
マンションディベロッパーが破綻してしまったのは、
値段が上昇する不動産を、競争に負けないために無理に仕入れ、
結果、負債が増大し耐えられなくなったという構図だからだ。
金融業界は壊滅的な状態だ。事業会社にも影響が出ている。
しかし、「金持ち」はいまこそがチャンスと考えている。
3.ワコビア、シティに交渉権認める
(出所)2008年10月6日付日本経済新聞朝刊7面
●ワコビアを巡る買収合戦が白熱
●日本でも起こった三菱対住友
●日本の過去と同様であれば、金融株はこれから上昇
経営危機に陥っていた米大手銀ワコビアを巡る買収合戦が白熱し始めた。
米大手銀シティグループは4日夜(米国時間)、
「裁判所がワコビアとの独占交渉権の延長を認めた」と発表した。
シティによると、ニューヨーク州の第一審裁判所が4日夜に命令措置を出した。
ワコビアは先週末時点でウェルズへの身売りを決めたが、
シティはワコビアに再度買収を提案できるという。
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10月3日にシティ案を上回る好条件を提示した
米大手銀ウェルズ・ファーゴがワコビアの完全買収で合意した。
米国内の個人金融業のテコ入れにシティはワコビア買収が不可欠と見ており、
法廷闘争など今後の巻き返しを狙っている。
同裁判所は10月10日までにワコビアの経営者を呼ぶ予定。
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2004年に住友信託銀行が旧UFJグループに対して、
旧三菱東京フィナンシャル・グループとの経営統合差し止めを求めた事例がある。
規模、スピードに違いはあれど、振り返れば振り返るほど、
日本の金融危機と同様の道筋を辿っている。
仮に日本と同様のケースを株価も辿るのであれば、
公的資金投入や大型金融機関の破綻があった後に、株価は大きく上昇した。
そして、金融機関の再編劇が起こったとき、さらに株価は上昇スピードを増した。
渦中にいると、お先真っ暗になるのは仕方が無い。
しかし、過去に参考となる事例があるのは、心強い。
それを参考にするのであれば、少なくとも、
今は金融株に対する投資は、魅力的であることになる。
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■編集後記
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●厳しい相場が続きます
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