世界的な流行が続く新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症(COVID-19、以下、新型コロナ感染症)だが、この記事では喫煙との関係について述べる(2020/03/08時点の情報です)。
喫煙は、肺をはじめとする呼吸器や全身の免疫系に悪影響を与える(※1)。つまり、タバコを吸うことでウイルスなどの病原菌に感染しやすくなるということだ。
また、喫煙によって呼吸器疾患が重症化し、治りにくくなることも明らかだ。また、受動喫煙でも同じことが起きる(※2)。
喫煙による免疫系への悪影響に、タバコ製品に含まれるニコチンが関与することが知られている(※3)。
これは、ニコチンがドーパミンなどのカテコールアミンや副腎皮質ホルモン(コルチコステロイド)の分泌をうながし、免疫系の生体防御システムに影響を与えて感染に対する防御能力を抑制するからではないかと考えられている。