6日の日経平均は、465.05円という大幅な下げで10473.09。申し合わせたように、遅行線が雲の下限と衝突する節目である10402近辺に到達した。一目均衡表上では、ここが大きな節目であり、ここを下に抜けると月足でも大きな下値のめどがなくなってしまう。なんとか防衛してほしいのだが、月足のMACDも、RCIも下げ基調で、トレンド系の指標にはすがるよすがが全くない。ボリンジャーでも日足週足月足とみなマイナス2σを切っており、これからさらに下げるという形状である。
しかもNYダウが再び大幅な下げ。9955.50(-369.88)で、一時800ドルまで下げた。10000ドルをあっさりと割り込んだ。日足、週足、月足とももちろん下降基調。日足、週足で下値のめどがみえなくなっているが、月足は雲の上限を破っているので、下の節目としてはまずは雲の下限9479あたりとなる。これも破られれば2002年の10月の7197の安値が視野にはいってくる。ただ昨日は長い下ひげをひいており、当面は現在の水準で抵抗を受けてもみあう可能性もあるが、ボリンジャーでは月足でもマイナス2σの外へ出ており、下げの勢いは強くこれからまだ下げてくる形をしている。長期中期のトレンドが転換するには、なんらかのインパクトのある政策対応が必要なのではないだろうか。
さらに日経平均にとって辛いのは、ついに為替が円高に大きく動いてきたことだ。ドル円は、先週に週足基準線105.55を割り込んだため、基調転換の可能性を指摘したが、案の定、一気にドル安円高に動いてきた。現在101.78だが、月足の転換線103.21も軽く下抜けており、3月の安値95.77や終値99.31をためしに行く動きになる可能性がある。月足RCIも9月で頭を打って下げ始めており、3月から8-9月まで続いたドル高の傾向は一応終息したとみるべきだろう。
ダウと為替の動きからみて、なかなか厳しい展開が待っているとみるしかないであろう。ヨーロッパの対応が後手後手にまわっている印象であり、さらに欧州での金融機関の破綻が予想される状況だ。対応が日本に比べて迅速だという人もいるが、対象になっている不良債権の量も質もはるかに大きく、それを考えれば、迅速などとはいえないのではないだろうか。金融危機が欧州で本格化し、世界経済全体が不況に突入している以上、相場のよほどうまい人は、売りで儲けたり、目先の反発をねらうこともできるかもしれないが、長中期の買い方としては、金融危機にきちんと歯止めがかかり、そして不況の底打ちがみえるまで、気長にまつ以外あるまい。