木下 晃伸さんのブログ

最新一覧へ

« 前へ311件目 / 全437件次へ »
ブログ

【投資脳*海外株】長実の高級一戸建て、安値で分譲開始

■みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
経済アナリスト、木下晃伸(きのした・てるのぶ)です。

■創刊より1か月、おかげさまで2,000名を超える方から
ご登録をいただきました。
ご登録いただいたみなさま、ありがとうございます。

非常に苦しい市場が続き、
株式市場から離れてしまっている投資家も多いことでしょう。

しかし、たった1ヶ月で2,000名を超える方からご登録いただいたということは、
それだけ「次のチャンス」を狙っている投資家も多い
ということの証拠だと思います。

また、投資は置いておいても、海外の情報に興味があるビジネスパーソンの方も
多くご登録いただいているようです。

より読者の方とコミュニケーションをとっていく企画も
考えていきたいと思っています。引き続きよろしくお願いいたします。


※本資料の利用については、
必ずプロフィール画面の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上
ご利用ください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…

●【香港】長実の高級一戸建て、安値で分譲開始[建設]
●【台湾】華映、今月も10%減産[IT]
●【ベトナム・インドシナ】カンボジア投資、チャム商業相に聞く[経済]

※ニュース提供/NNA(http://www.nna.jp/
著者により一部文章が削除、変更されるケースがございます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…
●【香港】長実の高級一戸建て、安値で分譲開始[建設]

大手デベロッパーの長江実業はきょう2日、
元朗に開発した高級住宅「四季名園(シーズンズ・モナーク)」を
当初予定より17~45%安で分譲を開始する。
米金融危機の影響で市況が落ち込んだことに対応した措置だ。
1日付香港各紙が伝えた。

当初分譲予定数は20戸。
ベランダと車庫を含む総床面積は1,457~1,523平方フィートで、
価格は661万~920万HKドル(約9,000万~1億2,500万円)。
7月末に発表した予定価の800万~1,200万HKドルから引き下げた。
四季名園には分譲可能物件が244戸ある。

【木下コメント】
日本でも不動産市場、とりわけマンション市場は壊滅的状態に陥っている。
半年前までは高収益をあげていた大手マンションディベロッパー、
アーバンコーポレイションの破綻など、苦しい状況は続いている。

取材を重ねると、年初、春先とガンガンと悪化したという印象のようだ。
ただ、これは日本市場だけの話ではない。
香港でもそうだし、中国でもそうだ。

例えば中国の浙江省統では、今年1~8月における同省の不動産開発投資額は
1,199億元(約1兆8,800億円)に達し、
昨年同期比で19.1%増加したことが分かった。
ただ不動産開発が進む一方で、不動産取引は低迷。
1~8月の商品物件の販売量は1,853万平方メートルと、昨年同期比で30.8%減。
うち住宅販売は面積ベースで32.5%減だ。

また、中国本土からのビザ制限と金融危機の影響で、マカオ政府によると、
8月のカジノ税収は前月比7%減少し、業界の景気後退が数字に表れている。
不動産業界への投資は、マンションに関して言えば、もう少し先になる。


●【台湾】華映、今月も10%減産[IT]

TFT-LCD(薄膜トランジスタ液晶ディスプレー)パネル大手、中華映管(CPT)
の巫俊毅副総経理はこのほど、今月も減産を続ける方針を示した。
減産幅は約10%。11~12月については、景気が不透明なため、
受注状況と価格動向を見て減産するか決めるとしている。
1日付工商時報が伝えた。
華映は7月から減産を始め、第3四半期は平均約10%減産した。

また、他社に先駆けて第4四半期の減産継続を明らかにした
奇美電子(CMO)だが、減産幅は依然未定。
今月下旬に開かれる業績説明会で詳細が明らかになるとみられている。

【木下コメント】
北米のクリスマス商戦は、苦しい状態になることが予想される。
家電量販店大手の米サーキットシティは、金融業界と同様に、
株価が大幅に下落してしまっているように、安穏としていられない。

それは、サプライヤー側にも表れている。
特に、家電は台湾が製造している部品等を多く使用するため、
北米の消費を見る上で台湾の動向は非常に気になるところだ。

かつては台湾勢と言えば、赤字を覚悟してでも増産に次ぐ増産を行っていた。
過当競争の中で、かく乱要因として気にしなければならない存在だった。

しかし、最近ではグローバル経済に組み込まれたことで、
むやみな競争を行わない。
むしろ、苦しい時には、
苦しさを最小限にとどめるための施策を行うようになっている。
減産は最たる例だろう。

第二四半期から始まった減産は、いまだ継続している状態。
北米のクリスマス商戦が苦しい展開であることは、
すでに台湾勢の動向から判明している。


●【ベトナム・インドシナ】カンボジア投資、チャム商業相に聞く[経済]

従来のチャイナプラス1に加え、最近は「ベトナムプラス1」として
カンボジアが注目されている。在任が20年以上に及ぶフン・セン首相は
9月25日に再任され、新たな5年のスタートを切った。

チャム・プラシット商業相は、
電気代が高いなどのデメリットがカンボジアにある反面、
◇ビジネスフレンドリーな政府◇健全なマクロ経済◇安価な人件費
──と、カンボジア投資のメリットを強調した。

カンボジアの輸出額8割を占める縫製品。
その7割が米国向けだが、サブプライム問題の影響はないという。
景気の落ち込みにより、
カンボジア製の安い製品を買うようになったからではないかと語った。
カンボジア製は後発開発途上国として
一般特恵関税制度(GSP)が日本・EU・米国市場で認められており
価格競争力がある。

韓国企業の不動産投資もあり、プノンペンは2~3年後大きく変わるだろうが、
財布を落としてもちゃんと届く純朴な国民性は変わらないし、
それも一つの魅力だと語った。

カンボジア開発評議会(CDC)によると、
カンボジア資本を含めた今年1~9月の外国直接投資(FDI)額は89億4,200万米ドル。
昨年通年の27億860万米ドル、06年の43億4,105万米ドルに比べ、
今年は投資の伸びが目立っている。
特に中国からの直接投資が増加しており、今年の総投資額の過半数が中国資本だ。

一方、04年1月~08年8月までの累計投資額150億5,000万米ドルをみても、
日本は8,600万米ドルにとどまっている。
チャム商業相は、「政府開発援助(ODA)の支援が最も多く、
友好国である日本からの投資が少ないのはなぜか。
投資環境が完璧に整わなければ来てくれないのか。
すでに中国と韓国からの投資は相次いでいる」と疑問を投げかけた。

カンボジアでは内国民待遇や最恵国待遇などが適用されるため、
日本企業にとっても投資自由度は高い。
今年7月31日には日・カンボジア投資協定も発効している。
同相は「協定が今後いかに実行されるかが重要だ」と述べた。

同相によれば、カンボジアでは住宅ローンを今年から認めた。
しかし、自己資本で業務を行うよう厳しく指導しているという。
また、「世界経済悪化で不動産投資もしぼむが、
カンボジアで最も盛んなのはまさに不動産業で世界の流れとは逆だ」と述べ、
カンボジア投資の優位性を強調する一方、
金融危機に巻き込まれないよう注視する考え。

米サブプライム問題の影響として、
プノンペン経済特区(SEZ)のゼファーの民事再生法適用を挙げたが、
同SEZの運営には支障がないと述べた。

カンボジアは近年の経済発展が著しく、
2004年から07年までの実質経済成長率は年間2けたのペースを維持してきた。
国際通貨基金(IMF)による今年のGDP成長率予想は7.2%。
世界的な景気悪化で伸びが減速する見通しだが、
「政府としては8~8.5%を保ちたい。
将来は、欧州のベルギーのような役割もアセアンで担いたい」と抱負を述べた。<カンボジア>

【木下コメント】
ベトナムを訪問した際にも
「日本はなぜベトナムへの投資が遅いのか」と問われた。
日本人のビジネススピードは遅いというのは多くの国で聞かされることだ。

今後発展が予想されるカンボジアでも同様のようだ。
GDP規模はベトナムとそれほど変わらない。
しかし、日本からするとベトナムとカンボジアのイメージは
大きく異なっているのではないだろうか。

タイの上場証券会社、ユナイテッド証券の此下社長は、
カンボジアへの出張を精力的に行っていると話していた。
実際、私が訪問した後、すぐにカンボジアへ飛んでいた。

私もアジア各国は、ベトナム、タイ、韓国、マレーシア、中国と
訪問してきてはいるが、まだカンボジアへ出張する機会はなかった。
早期の出張を
考えていきたいと思う。


■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 編集後記
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■

スピード

私も独立してやっと海外株投資を積極的に進めることができました。
そして、現地を訪問して気付かされることは、
世界は私が考えているスピードよりも圧倒的に早く動いているということ。

さらに、新興国では、キャッチアップしようとするエネルギーを肌で感じて
います。

このままでは日本はマズイです。
少なくとも、私は今のままではマズイと考え、
これからも積極的に海外と関わっていかなければと考えています。


■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 発行人情報ならびに注意事項
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
木下晃伸(きのしたてるのぶ)

(社団法人)日本証券アナリスト協会検定会員
株式会社きのしたてるのぶ事務所

(C)2008byTerunobuKinoshita&TERUNOBU KINOSHITA OFFICE LIMITED.
All Rights Reserved.
コメントを書く
コメントを投稿するには、ログイン(無料会員登録)が必要です。