木下 晃伸さんのブログ

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【投資脳のつくり方】バフェット氏「最後の出し手」

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みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
経済アナリスト、木下 晃伸(きのした てるのぶ)です。

世界的に株式市場が苦境に立たされています。本日の日経平均株価も
11,000円を割り込み、更なる下値不安におびえる投資家も多いと思います。

しかし、本日のコラムで紹介する世界一の資産家、
ウォーレン・バフェット氏は、このタイミングだからこそ、
積極果敢に投資を行っています。

誰もが投資を行わないタイミングに、何に注目するか、
いまの私たちにとって学びの多いものになると思います。
本日もよろしくお願いいたします。

●良い会社

良い会社は、今は業績が悪化し苦しくとも、
いずれ時間を経て復活していくケースが多いことを経験則として学んでいます。

私が取り上げる企業の大部分が、大型企業であることも、
こうした経験を実体験として持っているから。
日本も、大型優良企業が割安に放置されているケースが目立ってきました。

ただし、バフェット氏は、割安も「危機的な割安」に落ち込むまで
じっと待ちます。
日本においてそこまで「危機的な割安」企業は果たしてあるか。

バフェット氏の発想を持ちながら、
それを投資家一人一人の考えにあわせていくことが求められています。

●それでは、雑誌「マネージャパン」ホームページに平日毎日連載している
「経済アナリストが斬る!投資に役立つ3大ニュース」をご覧下さい。

本日もよろしくお願い申し上げます。

※本資料の利用については、必ずプロフィール画面の
重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。

┏━ 【経済アナリストが斬る!投資に役立つ3大ニュース】 ━━━━━┓

1.バフェット氏「最後の出し手」
2.ユニクロ、9月も独走
3.「大いなる田舎」米国の限界
http://www.terunobu-kinoshita.com/20081003-toushinou.pdf

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1.バフェット氏「最後の出し手」

(出所)2008年10月3日付日本経済新聞朝刊3面より

 ●安心を買うため、企業がこぞってバフェット氏の門をたたく
 ●バフェト氏の投資の真骨頂は「金融」にあり
 ●時がすべてを癒す

米著名投資家ウォーレン・バフェット氏(78)がゴールドマン・サックスに
続いてゼネラル・エレクトリック(GE)への大型出資に踏み切った。
金融危機によって同氏が好む「大型優良企業」の株価が
割安な水準に切り下がってきたためだ。

バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイは、
GEが1日発表した総額150億ドルの増資のうち、優先株30億ドル分を引き受けた。
先週にもゴールドマンの優先株50億ドルを引き受けたばかり。
わずか一週間の間に決めた投資総額は80億ドル(約8400億円)。
それぞれの優先株の利回りは10%にのぼり、
毎年8億ドルの配当が転がり込む計算になる。

バフェット氏は、私がいまから10年以上も前、
ファンドマネジャーを志すにあたって最も影響を受けた人物だ。
なかでも同氏は「金融」に強い、というイメージが強い。
同氏が率いるバークシャー・ハザウェイの最大収益は、
損保事業であることもあるが、
今回増資を引き受けたGEも収益の柱は「金融」だ。

同社の事業別売上を見ると、法人・個人金融で約35%を占める。
法人向けでは中小企業向けの融資、
個人向けではクレジットカード事業などが主体で、
米国最大のノンバンクという顔を持つ。
日本でいえばオリックスにイメージは近いと思う。

そのGEに投資をしたバフェット氏の心中には、「金融問題は時が解決する。
解決したとき、大幅な株価上昇が見込める」という判断があったからだろう。
さらに配当も受け取れる。
インカムとキャピタルの両面からリターンを稼ぎだそうとする発想は、
非常に重要だ。


2.ユニクロ、9月も独走

(出所)2008年10月3日付日本経済新聞朝刊11面より

 ●カジュアル衣料「ユニクロ」が独走
 ●CM効果も大きい
 ●製造業としてファーストリテイリングは見る必要がある

ファーストリテイリングは2日、
カジュアル衣料店「ユニクロ」の9月の既存店売上高が
前年同月比20.8%増となったと発表した。
秋冬物の新商品が好調で、客数などを大きく伸ばした。
他の衣料品専門店は前年実績割れする企業が多く、
ユニクロの好調ぶりが際立っている。

前年同月が残暑の影響で06年9月に比べて12.9%減と大幅減だった反動もあるが、
女優の藤原紀香さんをCMに起用した秋冬用の婦人向け美脚パンツの新商品
「スリムボトムス」が好調だった。
業績好調を受け、日経平均株価が下落する中、買いが先行。
一時16%超上昇した。

ファーストリテイリングに関しては、拙著「儲かる会社はこうして作れ!」
でも取り上げている。
なかでも、CMを中心としたマーケティング戦略、さらに、
「小売業ではなく、製造業として見なければならない」ポイントなどを
書かせていただいた。

また、プレミアムメールマガジン「なぜ、この会社の株を買いたいのか?」
では、少し時代をさかのぼるが、2006/11/18号 でファーストリテイリングを
取り上げている。考え方はいまでも変わらない。
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※ファーストリテイリング(FR)に関しては、プレミアムメールマガジン
「なぜ、この会社の株を買いたいのか?」(2006年11月18日付)で詳細を
説明しています。FRに関し興味がある方は、下記より【FR視聴】と明示し、
メールをお送りください。追って資料を返信させていただきます。
【FR視聴】toiawase@terunobu-kinoshita.com


3.「大いなる田舎」米国の限界

(出所)2008年10月3日付日本経済新聞夕刊7面ほか

 ●米国は大いなる田舎
 ●日本も米国に比べ小さいが田舎
 ●海外情報に目をどれだけ向けられるか

米国はかつて「大いなる田舎」と言われた。
ヒト、モノ、カネの面で、国内完結が可能な経済を表す言葉だ。
しかし、それも今は昔。米主要企業はすでに、収入の半分を海外に依存する。
米金融システム発の景気悪化が世界に広がれば、米国にも跳ね返る。
日本経済新聞コラム「十字路」では、大いなる田舎、
米国を揶揄して現在の米ポールソン財務長官の述懐を紹介している。

●「パスポートも持っていないのに
『米国にいいことは世界にいいこと』と思っている議員がいる」。
ポールソン米財務長官は二〇〇六年までトップを務めた
米証券大手ゴールドマン・サックス時代、こう漏らしていたといわれる。
(中略)金融安定化法案を巡る議会の迷走、
それを受けた世界的な株価暴落と外国で沸き上がる米国への不満。
同氏は同じいらだちを覚えたに違いない。
「世界を見るべきだ」と。

しかし、これはそっくりそのまま日本にも当てはまる。
唯一違うことと言えば、米国が自国の利益を考えていることに対し、
日本は米国の動向に注意を払っているということになるかもしれない。

今回のサブプライムローン問題でも、
デカップリング論が一般的な意見として聞こえた時期があった。
しかし、それが実現しなかったこと事態、
すでに世界は同一に動いていると認識すべきだろう。

今回の苦境は、海外に目を向けていない投資家にとって、
これから海外に目を向けなければいけない、という教訓として考えるべきだろう。
海外情報の引き出しの差が、投資家の差につながる時代がもうやってきている。


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