最大7000億ドル(約75兆円)の公的資金投入に国民の理解が得られないとの不満が米下院で高まり、ブッシュ政権を支える共和党から大量の造反が相次いだ結果、賛成205、反対228の反対多数で金融安定化法案を否決した。政権と共和、民主両党の首脳部は新たな修正案を早ければ10月2日までに策定したい意向。議会は休会日程を延期する方針で、上院も1日に予定していた審議をとりやめた。政権と議会首脳部は下院可決を優先し、2日中の成立を目指している。
共和党の大量造反は政権末期のブッシュ大統領の威信低下を映し出した。政権と共和、民主両党は金融システム安定化に向け、法案協議を仕切り直す極めて異例の事態となったが、新たな合意のメドは立っていない。