TOPIX +1 @1,555
日経平均 +52 @21,302円
米国株の下落を受けて、本日は下げる銘柄数の方が多かったが、TOPIXも日経平均も小幅高となった。前場寄り付き前に発表された1~3月期の実質GDP速報値が市場予想に反して2四半期連続で上昇してポジティブサプライズとなり買いが優勢となった。日経平均は寄り付き直後には180円近く上げた。ただ、内容を詳しく見てみると、個人消費など内需はやはり弱く、輸入の減少によりGDPが上がった。次第に米中貿易協議の動向を見極めたいとの雰囲気が高まり、様子見が増えて伸び悩んだ。
政府による追加経済対策に対する思惑などから不動産など内需株の一角は買われたが、中国関連銘柄や半導体関連株への売りが目立った。上海株も下げたため、日本株相場には下押し圧力となった。
米中貿易摩擦の激化により、中国や米国経済への打撃が懸念され、2020年3月期の業績予想では、8割の企業で最終損益の見通しが事前予想を下回った。これは株価の頭を抑える方向に働く。
日経平均の日足チャートを見ると、2日続伸したが上ひげを引いた短陰線で終えた。下向きの10日移動平均線にほぼ接するところまで戻ってきたが、25日移動平均線の傾きが下向きに転じて来たので戻り売りが出やすいかな。
33業種中21業種が上げた。上昇率トップ5は、不動産(1位)、水産・農林(2位)、陸運(3位)、その他製品(4位)、倉庫・運輸(5位)となった。