週刊新潮の記事で、有名会計評論家()の細野氏の的確な財務分析に対し、
2019年2月21日に、ZOZOが反論の適時開示を行っていたので、その感想でも。
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反論の内容を要約すると、
■ZOZOが「売掛金」として開示している債権の中身は、
手数料収入など「売上高」に基づくものではなくて、
「商品取扱高」にリンクするのであって、
「商品取扱高」を元とした回転期間は異常値じゃない。
■ZOZOが「売掛金」として開示している債権の中身は、
クレジット会社に対する債権であって、
商品の購買者の支払いが滞っても、クレジット会社が保証するから
不良債権でも何でもないんですよ。
というものと読み取りました。
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それはそれで正しいかもしれないけど、
さらに新しい疑惑が出てきたように思う。
「売掛金」というと、「売上」の発生に基づいて、発生する債権。
というのが、一般的な理解である。
ところが、上記の内容によれば、ZOZOが「売掛金」と称しているものは、
「売上」の発生と直接結びつかなくなる。
やや専門的な話になりますが、「売掛金」が計上される会計処理は、
(借方)売掛金 XXX /(貸方)売上 XXX
というのが、自然な理解であるが、ZOZOは、そうではないと主張しているように見える。
もし、そうであるなら、
ZOZOが「売掛金」として表示する会計処理は、間違いなんじゃないか?
そのように思えてくる。
「売掛金」じゃなくて、例えば「受託販売立替金」とか、
売上高とは結び付かない科目名称で表示するべきだと思う。
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ボクが行った財務分析では、
負債側の「受託販売預り金」が増加していることに着目しているが、
これとの見合いで、「売掛金」が増加しているのかな?
と思ったのだけど、
(再掲載)
現預金残高が、2Q→3Qで、191億円→82億円
110億円減少している。
減少要因は
・在庫増:31億円
・売掛金増:127億円
・借入金返済:20億円
一方で、以下の増加要因があり
・受託販売預り金:60億円
・税前利益:106億円
税前利益を、3Qの3か月で、106億円稼いでおり
その他の資産増減を加味して、
現預金はそんなに減らないはずなのに、変だなーと思う。
(再掲載終わり)
債権債務の増加がバランスしておらず、
現預金の110億円の減少の説明になっていない。
利益を計上しているのに、現預金が著しく減少していること
このことが説明できないZOZOは、結構ヤバい状態なんじゃないかと思う。
※あくまで1個人の感想です。