奥で、女房が、「お父さん、帰ってきた。」という声が聞こえました。2人の子供は、何時もとは違う顔つきで、玄関に来ました。きっとした、決戦に構えるような顔つきでした。顔を上に上げて、手を上に伸ばしました。
私に、チョコレートを溶かして、アルミ容器に入れたチョコレートを、それぞれ、差しだしました。
とても、うれしかったのです。しかし、どういう訳か、私の変な行動が出てしまったのです。それは、受け取ったチョコレートを、玄関に床の上に、「こんなもの。」と言って、投げ捨てたのです。どうしてこう、行動したのか、わかりません。てれくさかったのです。
2人の子供は、奥の母親のところに、行き、「お父さん、チョコレートを投げた。」と言いました。
こんな、出来事です。今でも悔やまれます。なぜ、素直に「ありがとう。」と言えなかったのか。
このことは、何時か子供に、言おうかと思っていて、言う機会がなく、今日に至りました。しかし、これは、必ず言わなければならない事だと、思っております。その子供は、もう結婚して、独立した生計をしております。今でも、なんとも、駄目な父親だと、思っております。