平成實録・大家地獄變の巻
大家様、貴方もマンション・ビルのオーナーになりませんか。
ワタシは、創業120年大倒建託の者です。
貴方の土地なら、8階建てぐらいのワンルーム・マンションが建てられますよ。総工費は4億円ですよ。
家賃保証式契約となります(違ふぞ!契約書を読んでみれば、細かい字で『入居率が80%超の場合』と書いてあるぢゃなひか)。
貴方の土地は、私どもプロのデヴェロッパーの眼で見ると、まさに光輝く土地なのです。駅に近く,
国道から、すこし離れてゐる。これが、マンションには、よろし。
将に「汝の土地を愛すべし。」でせう。
大家三郎は、鹿児島市の国鉄駅前に、かなり広い自宅と借家を5,6棟と、かなり広い駐車場を有していたのです。しかも、おとこざかりの50台前半。
うぉ~っ!やったー!俺殿(オイドン)は、つひに天下をとった!
以下、獲らぬ狸の皮算用。
『えぇと、一部屋月5万として、ワンフロア30室として、ワンフロア5万円×30室=150万円。
ワンフロア150万円×8回=月収1200万。年収1億4400万!!4億のローンなんて、10年ぐらいで返してやらぁ~!』
その話のった~っ!
さふ大家三郎は、ウルトラ地獄への片道切符の汽車に飛び乗ったのです。その汽車の名前は「慾望」。
後篇へと続く。