【投資脳のつくり方】政府の不良債権買い取り案で反発

木下 晃伸さん
木下 晃伸さん
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
経済アナリスト、木下 晃伸(きのした てるのぶ)です。

●昨日のNY

米国では毎日、金融不安を消す施策が飛び出しています。
さきほども、某投資信託運用会社のファンドマネジャーと
意見交換する機会がありましたが、「毎日施策を出すということは、
まだ手の内が残されていなければできない」とおっしゃっていました。
その通りだと思います。
米国の金融不安を解消する方向性は、信頼できるものと考えます。

日本でも民間出身の竹中平蔵氏が活躍したことが
日本株を大きく反転させるキッカケとなりました。
米国はさらにそれを上回る規模とスピードで、
いずれ世界に不安を後退させていくことになると考えています。


●セミナー開催に関しまして、お問い合わせを多くいただいております。
セミナーの一覧を作成いたしましたので、
こちらからご覧いただけますでしょうか。

http://www.terunobu-kinoshita.com/200809seminar.pdf


●それでは、雑誌「マネージャパン」ホームページに平日毎日連載している
「経済アナリストが斬る!投資に役立つ3大ニュース」をご覧下さい。

本日もよろしくお願い申し上げます。

※本資料の利用については、必ずプロフィール画面の
重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。

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【経済アナリストが斬る!投資に役立つ3大ニュース】
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1.政府の不良債権買い取り案で反発

2.日経平均が大幅反発

3.麻生総裁誕生、確実に

http://www.terunobu-kinoshita.com/20080919-toushinou.pdf

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1.政府の不良債権買い取り案で反発

(出所)2008年9月19日付日経速報ニュースより

 ●米NYダウは反発
 ●当初は苦しい展開でスタート
 ●午後のポールソン財務長官発言で反発

18日の米株式相場は急反発。
ダウ工業株30種平均は前日比410ドル3セント高の1万1019ドル69セント、
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は
同100.25ポイント高の2199.10で終えた。

寄り付きこそ苦しい展開となった。
投資銀行大手モルガン・スタンレーやゴールドマン・サックスが急落するなど、
金融不安は根強く、主な株価指数は下げてスタートした。
しかし、午後にCNBCテレビなどが、
ポールソン長官が不良債権買い取りへ向け、
1990年代に使われた整理信託公社(RTC)のような
組織の設立を検討していると報じた。
これを受けてシティグループが18%高、
JPモルガン・チェースが12%高と銀行株に買いが膨らんだ。
業種別S&P500種株価指数では全十業種が上昇。「金融」が11%高。

日米欧の主要六中央銀行は18日、
米金融危機のあおりで欧米民間銀行を中心にドル資金調達が難しくなっているため、
各国中銀が協調して総額1,800億ドル(約19兆円)のドル資金を
自国市場に供給する緊急対策を発表した。
流動性危機を全力で止める構えだ。

一喜一憂が続く、かつ、乱高下が続く株式市場だが、
昨日の日本株は苦しい展開には変わりないが、
パニック的な売りというレベルではなかったように思う。
今週初の当メールマガジンの緊急レポートでお伝えしたように、
金融不安は最終局面を迎えている。
それは、投資チャンスであるとも考えている。
最終局面は一番パニックになりがちだ。
過去の歴史を振り返り、冷静に株式市場と対峙することが、
今まで以上に求められている。


2.日経平均が大幅反発

(出所)2008年9月19日付日本経済新聞朝刊5面、日経速報ニュース等

 ●昨日の日経平均株価は大幅反落
 ●米金融相場の流れを受け、日本株は全面高
 ●中国等他国も上昇

昨日の日本株市場で投資家の不安心理が一段と高まった。典型例はソニー。
ソニー株は一時、前日比で10%超下げ、3,210円と2003年5月以来の安値を付けた。
ソニー株は当時、経営悪化への警戒感から二日連続で
制限値幅いっぱいまで売られるような状況にあった。

一方、19日の東京株式市場は大幅反発。
日経平均株価の上げ幅は400円を超え、
前日の下落幅(260円)を埋める格好になっている。
日米欧の中央銀行による緊急金融対策や、
米政府が不良債権処理機関の設立を検討していることなどが伝わったのを受け、
前日の米国株が大幅高となった流れを引き継いだ。

また、19日前場の中国株式市場で、上海株式相場は急反発。
前引けの上海総合指数は前日比179.252ポイント(9.45%)高の2075.089だった。
前日に中国政府が株式購入にかかる印紙税の免除など相場支援策を発表。
このため中国株の下値不安が後退し、全面高となった。
中国では個別銘柄の値幅制限の上限が前日終値比10%(一部銘柄は5%)に
設定されており、大半の銘柄がストップ高を付けた。
中国国有の投資会社による株式買い増しの対象となった中国工商銀など
国有商業銀行大手3行は寄り付きからストップ高で推移。

相場の乱高下が続く。
これは1999年12月の長銀破たん、2003年5月のりそな破綻等、
金融不安が大幅に高まった時に見られた兆候と同じ。
では、その後どうなったか?株価は大幅に上昇した。
米国の金融不安が株価を大きく押し上げたが、
私は乱高下を繰り返しながら上昇すると見る。


3.麻生総裁誕生、確実に

(出所)2008年9月18日付日本経済新聞朝刊1面

 ●22日に控えた自民党総裁選前に麻生総裁誕生が確実に
 ●景気経済に与える政治の力は大きい
 ●民間人を活用する米国当局は底が深い

福田康夫首相の後継を争う自民党総裁選は18日、
麻生太郎幹事長の勝利が確実となった。
麻生氏は国会議員票で六割超を確保したほか、
地方票でも7割以上を獲得する勢いとなったためだ。
22日の党大会に代わる両院議員総会では麻生氏が一回目の投票で過半数を獲得し、
新総裁に選出される見通しだ。

本来であれば、新聞紙面をもっと賑わせてもよかった総裁選。
しかし、こと経済の観点から見れば、
リーマンの破綻から続く一連の金融不安の状況は、総裁選の行方をかすませる。

米国当局の動きは、「後手に回っている」と評論家は簡単に語るが、
私はそうは思わない。
むしろ、元ゴールドマン・サックスの辣腕トレーダーであり、
日本の金融不安を救ったともいえるポールソン財務長官の底の深さに驚くほどだ。
このように民間人出身者が政府筋で活躍していることが米国の
強さだ。


金融を熟知した人間が、司令塔として政策を繰り出すことができるのであれば、
現時点でもさらに数手先を見据えていると思われる。実際、リーマンは破綻に
追い込み、一方で、AIGを救うという方向性を指し示したことで、米投資銀行は、
結婚相手を探し出すことに夢中だ。なぜなら、米当局はリテールビジネスを
手掛けているのであれば救うが、ホールセール一辺倒であれば見捨てる、
という姿勢を鮮明に示しているから。


これほどまでに当局のパワーは経済に大きな影響を及ぼす。麻生総裁誕生で
日本は変わるか。ポイントは、民間人の活用にかかっているように思う。


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