TOPIX -8 @1,673
日経平均 -237円 @22,250円
東証1部全体で見ると高安はほぼ半々だったが、ウェイトが大きい主力株が下げたためTOPIXも日経平均も下げた。円相場は1ドル=114円前後まで対ドルでは円安となったが、対新興国通貨に対しては円高・新興国通貨安となっており、自動車など世界各地で事業展開している輸出関連企業の利益を押し下げている例も目立ってきた。ドルの総合的な価値である名目実効レートは33年ぶりの高水準にあり、現状はドル1強であり、円安とういよりもむしろドル高である。新興国通貨安がグローバル展開している輸出企業の業績の足を引っ張りそうであり、対ドルの円相場と株価の連動性が薄れてきた。また、トランプ米大統領は中国との貿易摩擦においてその強硬姿勢を変えることはなさそうである。今日は機械や電気などの輸出関連銘柄の多くが軟調となった。
11月7日までに決算発表した東証1部上場企業908社の経常利益(2018年4~9月期)の合計は前年同期比12.9%増加したが、上位10社を除くと、残りの企業の合計は1.4%の減少となった。人手不足で人件費は上昇しているため、収益を圧迫しているはずである。これでは株価全体が力強く上げるのは難しい。とはいってもしばらくは反発基調は続くと見ているが。
日経平均は昨日、下向きの25日移動平均線を10月10日以来はじめて回復したが、今日はまた割り込んだ。しかし、10日移動平均線は上向きであり、株価はその上で推移しているので「時の利」は買いでり、短期トレンドは上向きと見ることができる。
33業種中19業種が下げた。下落率トップ5は、石油・石炭(1位)、鉱業(2位)、非鉄金属(3位)、機械(4位)、情報・通信(5位)となった。