TOPIX -32 @1,761
日経平均 -314円 @ 23,479円
米国市場でハイテク株が売られてナスダックが下げた。さらに、円相場が円高方向に動き、TOPIXも日経平均も大幅続落した。また、中国人民銀行が預金準備率を引き下げたにもかかわらず、10月8日は人民元安と上海株が大きく下げ、中国景気の減速が懸念された。悪い時には悪いことが重なるもので、東京証券取引所の一部システムで障害が発生し、前場では一部の証券会社で注文を受け付けられなくなった。これら全てが本日の売り優勢要因となった。
日経平均は直近安値の9月7日から27年ぶり高値の10月2日までに1963円上昇したが、今日までの4日間で801円下げ、上昇幅の約4割を吐き出した。本日で下方新値4本となり、後1本くらい下げてもまだ押し目形成中と見ることができる。しかし、25日移動平均線を割り込むようだと、売り圧力が増してくるので、調整が長引きそうだ。
9月の日銀短観によれば、大企業・製造業の今期の想定為替レートは平均で1ドル=107円40銭である。足元の1ドル=113~114円の水準が続けば、今期予想の上昇修正があると期待されている。だが、問題は来期である。米国の法人税減税効果は弱まるだろうし、米欧は金融引き締めに向かっている。さらなる世界景気の拡大は難しいのではないだろうか。ということは、世界景気の波の影響を受けやすい日本企業の業績は今期も来期も増益というのは期待しすぎるような気がする。
33業種中32業種が下げた。下落率トップ5は、電気機器(1位)、輸送用機器(2位)、鉱業(3位)、ガラス・土石(4位)、金属製品(5位)となった。