TOPIX +6 @1,824
日経平均 +25円 @24,271円
NAFTA再交渉が妥結されたことを好感して米ダウ工業株30種平均が大幅続伸した。これを受けて、TOPIXも日経平均も続伸した。日経平均は前場に200円ほど上げ幅を広げたが、利益確定売りに押されてやがて失速し始め、結局、陰線で終えた。ひげの部分を無視すれば、昨日の陽線の終値と本日の陰線の終値がほぼ同じとなりほとんど「出会い線」となった。米国の利上げによる円安基調、外国人の日本株の買い戻しを背景に、連日で1991年11月13日以来、27年ぶり高値のを更新してきたが、今日で上方新値も13本となり、目先は目いっぱい上げたかなという感じである。
株価の上値を抑える一つの要因は、米国の対イラン制裁による供給減が原油高を引き起こしており、それに伴うコスト増である。10月1日にはWTIが一時、1バレル=75ドル台後半まで上昇し、2014年11月下旬以来、約3年10ヶ月ぶりの高値を更新した。 https://chartpark.com/wti.html
また、今年春先までは相場を牽引していた半導体銘柄は逆行安となっている。全容が公表された9月の日銀短観では、「販売価格判断」から「仕入れ価格判断」を差し引いた企業の交易条件は、全規模の製造業全てでマイナスとなった。人手不足により人件費が高まっているところへ、原油高によるコスト増が企業業績の足を引っ張りそうである。
ドル円相場について。通常は、原油価格が上げればドルは下がり、原油価格ば下げればドルは上がるという逆相関である。しかし、今は、原油高が米ドル金利の先高感を高める一方、米国のエネルギー株が上昇して米国株高を支えてもいる。これにより、ドル高円安を促している。今後、原油価格がピークアウトすれば、円安傾向が逆回転するかもしれない。
33業種中23業種が上げた。上昇率トップ5は、原油高基調を受けて石油・石炭(1位)と鉱業(2位)、ゴム製品(3位)、非鉄金属(4位)、医薬品(5位)となった。