「出会い線」で昨日の下げのベクトルの勢いを止めた

優利加さん
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昨日の米国株式相場は反落した(DJIA -137.65 @25,986.92, NASDAQ -21.32 @8,088.36)。ドル円為替レートは110円台後半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が736に対して、下落銘柄数は1,253となった。騰落レシオは88.08%。東証1部の売買代金は2兆4085億円。

TOPIX -4 @1,735
日経平均 -4円 @22,865円

米国株の反落と円相場が円高方向へ動いたことを受けて、TOPIXも日経平均も反落して下放れて始まった、終値では小幅安で済んだ。日経平均は、寄り付き後まもなく200円近く下げる場面があった。日経平均の日足は、昨日の陰線の終値と本日の陽線の終値がほぼ同じ値となる「出会い線」となった。昨日の下方向のベクトルの勢いを本日の上方向のベクトルが止めたと解釈できる。

トランプ米大統領が来週にも2000億ドル分の中国製品に対する第3弾の追加関税を発動するとの報道があり、米中の貿易摩擦への懸念がまたぶり返した。第2弾までの合計額の4倍の規模であり、米国消費者への影響は甚大となる。

前場寄り付き前に発表された7月の鉱工業生産指数が市場予想に反して下げた(3ヶ月連続で下げた。3ヶ月連続の下げは2014年6~8月以来4年ぶり)こともマイナス要因となった。ただ、午前中に発表された8月の中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)が51.3と市場予想(51.1)を上回り、プラス要因となった。上海株などアジア株が底堅く推移して、後場は株価指数先物が買い戻された。

中国の米国からの輸入額は米国の中国からの輸入額よりもはるかに小さいため、米国との貿易戦争では対等には戦えない。中国政府は景気対策に乗り出しており、景況感は底入れする可能性が高くなってきた。

33業種中24業種が下げた。下落率トップ5は、石油・石炭(1位)、保険(2位)、鉄鋼(3位)、非鉄金属(4位)、銀行(5位)となった。


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