米大手銀行バンク・オブ・アメリカは15日、米大手証券メリルリンチの買収で合意したと発表した。買収総額は500億ドル(約5兆3000億円)に上る。信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)の焦げ付きをきっかけにした米国発の金融不安は、世界最大級の金融再編に結びついた。
バンカメのケネス・ルイス最高経営責任者(CEO)は預金やクレジットカードなど個人向けの営業に強いバンカメと、有価証券の引き受けや富裕層向けのアドバイスに厚みを持つメリルの組み合わせによって「相乗効果で企業価値が高まる」と強調した。
合意によるとメリル一株に対してバンカメの0.8595株を割り当てる。09年3月までに合併を完了する計画だ。メリルの経営陣のうち3人と、富裕層向けサービスを手掛ける1万6000人以上がバンカメに移る。
