「かつて市場は物々交換によって成り立っており、それだと不便だから貨幣が生まれた」と教えられた人も多いと思いますが、実はこれは間違いです。物々交換が行われていた記録や証拠は存在しません。しかしながら、アダムスミスが『国富論』にて物々交換が貨幣の先駆けであったと述べ、それが事実として広まってしまったのです。
現在、多くの学者によってこの定説は否定されています。
お金の始まりは「負債」
つまり純粋でシンプルな物々交換は神話に近いものだったのです。
お金の始まり
今でこそ「貨幣」つまり日本円やドルを「お金」と認識していますが、かつては銀や金などを「お金」として扱ってきました。これらが債券の役割を担っていたのです。他にも、貝殻や釘などお金のとして扱っていた地域もあり、起源を一つに絞ることは困難です。