昔の事を思い出すと、私が25歳くらいの時、45歳くらいの人が「わしはもう歳で、頑張りが出来ない」と言っていたのは、嘘であることが解った。当時はそういうもんかと、思っていたが、今の私は、その人よりはるかに齢が過ぎている。
K大学の通信教育を、46歳で卒業した。23年半、費やした。これからも、45歳で、頑張りが出来ないというのは、嘘であることがわかる。要するに、その人は、怠惰を齢のせいにして、言ってるだけだった。
このように、経験を重ねると、昔の出来事が、経験という「ふるい」にかけられて、改めて、そうなのかと判断されていく。
しかし、最近、目の疲れが著しい。この齢になると、さすがに、やれることを、絞らなければと思う。
K大学の通信教育は、その時も、今でもどうでもいいことだが、随分とつまらない事をやったもんだと思う。しかし、これは可能性にかけた努力であり、今の私の心の財産となっている。仕事をしながら、苦労して苦労して、卒業したというのは、心の財産である。「知恵の泉」で、福沢諭吉が出てきて、ふっと思ったことだ。