悩み苦しむことはもうやめようではないか。
一つ悩みが終われば、次には新たな悩みが戸口に立っている。
そのような終わることのない苦しさの輪廻から、もう脱しようではないか。
悩み苦しむことは、家の中にずっと閉じ籠っているようなようなものだ。
なぜならば、ひっきりなしに悩みで頭と心を埋めつくしているからだ。
だから、家から出るように、外へと出ていけ。
悩み、わが身をさいなむことを止め、とにかく外へと出よ。
そして、自分がなすべきことをなすのだ。
そのときに、おまえの悩み苦しみはたちどころに消え去る。
悩みの輪廻からついに脱することができるのだ。
苦しみはどこから来るのか。それは外から来るように見れるが、
どんな苦しみであろうとも実はおのれの心から到来する。
動揺してたじろぐことから、
あらゆる恐怖と心配と苦しみと気づかいが姿を現す。
では、動揺せぬためにはどうすべきか。
物にも事柄にも、そして自分自身にも執着しないことである。
特に自分が偉いと思ったり、高慢であったりすれば、
それは強い執着となる。そしてそのような執着のいっさいを棄てたとき、
これまでの、そして今からの苦しみはたちどころに消滅する。
業の輪廻から外へと出よ。


