ナスダックの急落を受けて日経平均は下げた

優利加さん
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先週金曜日の米国株式相場はダウ平均は上昇して史上最高値をつけたが、NASDAQが急落した(DJIA +89.44 @21,271.97, NASDAQ -113.85 @6,207.92)。ドル円為替レートは110円前半での動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証1部では、上昇銘柄数が896に対して、下落銘柄数は980となった。騰落レシオは96.86%となった。東証1部の売買代金は2兆3132億円。

TOPIX ±0 @1,592
日経平均 -105円 @19,909円

TOPIXはほぼ変わらずだったが、日経平均は下げた。6月9日の米株式市場でハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が大幅安となり、アップルやアマゾン・ドット・コムなどハイテク関連株が軒並み急落した。下落のきっかけは「新型iPhoneの一部の発売が9月でなく、10月半ば~11月にずれ込む」などと伝わったアップル株だった。東京市場でもこれまで上昇が続いていた半導体やIT関連銘柄が売られた。日経平均の下げ幅は一時170円ほどに広がった。ソフトバンクグループ東京エレクトロンなどが売られた。この2つとファーストリテイリングを含めた3銘柄だけで日経平均を約90円押し下げた。

米国は景気が良いが過熱もしていない状態で、市場は緩やかな株高や債券高が続く「ゴルディロックス相場(適温相場)」にあるとされる。ゴルディロックスは英国の童話「3匹のクマ」に登場する少女で、迷い込んだクマの家でちょうどいい温度のスープを飲んだ。この童話からゴルディロックス相場とはちょうどいい状態を指す。日本市場はどうだろうか?

6月14日発表のFOMC公表文やイエレンFRB議長の会見内容次第では、FRB保有資産縮小を市場が織り込み始める可能性があるため、6月13~14日のFOMCは、前回、前々回の利上げ時とは背景が異なる。過去2回の利上げ時にはナスダック指数は崩れなかった。しかし、単なる利上げより踏み込んだ政策変更となれば、過剰流動性相場が終わる。そうなれば、年後半にもナスダック指数は大きく崩れる可能性があると懸念される。

33業種中21業種が上げた。上昇率トップ5は、保険(1位)、石油・石炭(2位)、建設(3位)、食料品(4位)、パルプ・紙(5位)となった。


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