朝、新聞を取りに玄関のドアを開けると、今日は一層強い薔薇の香りがまとわり付きました。ピンクの薔薇の芳しい香りに見せられた大きな蜂も小さな蜂達も花の周りを飛んだり、花を覗き込んだりしてました。
9時からは町内の掃除の日でもあったので、近所の奥さん方からゴージャスな薔薇を育てたことについて口々にお褒めの言葉をいただきました。
更にタイミングがいいことに、大津からブリッジをするために義姉夫婦が来宅、またひとしきり薔薇談義に花を咲かせました。(笑)
薔薇の花でこんなに気持ちのいい日をすごせて幸せでした。
調子に乗って、薔薇にまつわる名言の数々をアップします。
ああ、なんて爽やかな花たちなのでしょう。右手に見えるトキンイバラに始めて逢って。 野性的な茎の流れは野薔薇を思わせて、白の重なり合った花びらはあでやかにもみえて。
-高橋永順-
心の中にただ理論としてあるだけで実践されない智恵は、八重咲きの薔薇のようなものだ。色や匂いで他人を楽しませはするものの、実を付けないうちにしぼんで落ちてしまう。
-A.ショーペンハウエル[1788-1860](哲学者)-
誰にたいして、薔薇よ、あなたはつけたのか、こんな棘を?
あなたの歓びがあまりにも微妙だから
あなたはこんな武装したものにならなければならなかったのか?
だが、誰からあなたをまもるのか、この大げさな武器は?
こんな武器を少しも怖れないどれほど多くの敵をわたしはあなたから取り除いたことか?
それなのに、夏から秋にかけて、あたたは傷つける、手入れをする人の手を。
-ライナー・マリア・リルケ-
→ リルケが歌うように確かにこのツル薔薇の棘はすごく固くて鋭いです。
薔薇と向かい合う楽しさ辛さ。
-黒田誠一郎-
薔薇に対するヨーロッパ人の賛美を我々は分かつことをえない。薔薇は桜の単純さを欠いている。
-新渡戸稲造-
薔薇の花を与える手には、常にほのかな残り香が漂う。
-中国の格言-
薔薇はなぜという理由なしに咲いている。薔薇はただ咲くべく咲いている。薔薇は自分自身を気にしない、ひとがみているかどうかも問題にしない。
-シレジュウス-
昔の恋が懐かしいので、遠い薔薇を私は思ふ。
-堀口大学[1892-1981](詩人)-
That which we call a rose by another name would smell as sweet.
(わたしたちがバラと呼んでいるあの花の、名前がなんと変わろうとも、薫りにちがいはないはずよ。※別訳バラはどんな名で呼ぼうともやはりよい匂いがする。)
-Shakspear-
私の恋人は薔薇の花、真っ赤な、真っ赤なバラの花、この春先のバラのようだ
-R.バーンズ[1759-96](詩人)-
詩と科学、遠いようで近い。近いようで遠い。(中略)
どちらも自然を見ること、聞くことから始まる。薔薇の花の香をかぎ、その美しさをたたえる気持ちと、花の形状をしらべようとする気持ちの間には、大きな隔たりはない。
-湯川秀樹-
→ 湯川先生がおっしゃるように、薔薇を愛でる気持ちと自然界の中で薔薇が自分の種を絶やさないためにどんな戦略をとっているのかという、科学的の視点も忘れないようにしたいですね。
できれば来年は薔薇の花が二階にまで届いて咲き誇るように育てたいものです。
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