kouboudaisiさんのブログ

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達磨安心

禅宗の始祖・達磨大師はインドから中国に禅を伝えるため、嵩山の少林寺で9年間壁に向かって座禅を続けました。神光という修行僧が入門を請いますが、ひたすら座禅を続け振り向きもしてくれません。そこで神光は自分の左臂を刀で切り取り達磨大師に差出し、決意の程を示したため入門を許されたそうです。
この神光が禅宗二祖の慧可となった人です。神光慧可は達磨に「私の心の中は不安でなりません。どうか、この不安を取り除いてください。」と教えを求めます。すると達磨大師は「では、その不安だというお前の心を見せなさい。そうすれば、その不安を取り除いてやろう。」と言います。慧可は「その心を、長年探し求めてきましたが、ついに得られませんでした。」と答えます。持ってくる心がどこにあるのか、それが分かっていれば、誰も悩みません。自分の不安な心が分からないからこそ、慧可は達磨に教えを請うた訳です。
私たちも色々不安な事を抱えてと思います。その不安の原因が何かが分かっていれば、不安はほとんど解消するのです。求め求め「不可得」と悟る。
二祖慧可が、修行を重ね達磨に「心とは何か、どうしても私には分かりませんでした。」と言ったとき、達磨は「汝がために安心しおわんぬ」と言いました。
つまり、お前はようやく安心を得たのだよ、と言ったのです。
株式投資・売買も利益を得、老後の不安を取り除くためでしょうか。何か欲しいものを買うためでしょうか。そのためにかえって不安になっているのではないでしょうか?
煩悩即菩提とは、煩悩がそのまま悟りである、という事です。悟りは、煩悩を離れてはあり得ないのいです。安心も不安な心を離れてはあり得ません。不安な心をごまかさず、不安に徹する事こそが、達磨大師の言う「安心」を得る事なのだそうなのです。
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