TOPIX +10 @1,490
日経平均 +68円 @18,665円
TOPIXも日経平均も小幅反発した。前日に年初来安値を更新し、自律反発を狙った買いや円高一服を好感した買いが優勢だった。午前10時すぎに米軍がシリアに向けてミサイルを発射したと伝わると、地政学リスクへの警戒感が高まり、低リスク資産とされる円買い・ドル売りが広がり、日経平均は先物主導で下げに転じた。しかし、ミサイル攻撃は化学兵器を使用したとみられるシリア政府軍への懲罰的なものにとどまり、大規模な軍事行動には発展しないとう見方が支配的となり、過度な警戒感が和らぎ、売り方が買い戻しに動いた。
野村証券の試算では日銀のETF買いの日経平均の押し上げ幅は1回あたり約30円であり、買い入れ増額後の累計では、約1700円押し上げた計算となる。2016年度の日経平均の上昇幅は2150円なので、その大半が日銀の買いで押し上げられたことになる。ということは、日銀ETF買いというドーピングがなければ、日経平均は17,000円割れとなっていてもおかしくないということであり、これが本来の日本株の実力かもしれない。
日経平均は3月21日以来ずっと10日移動平均線を割り込んだままであり、時の利は「売り」の状態が続いている。そして12月8日を起点とするレクタングルの下限まで下げており、首の皮一枚で繋がっている。
33業種中31業種が上げた。上昇率トップ5は、鉱業(1位)、石油・石炭(2位)、小売(3位)、その他金融(4位)、不動産(5位)となった。