米ホームエクイティローンは、金融機関の新たな火薬庫か①

kuma_kuroiwaさん
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 大恐慌以来と言われる住宅価格の大幅下落基調によって、米国ではサブプライムローン(信用力の低い顧客層向け住宅融資)を中心に住宅ローンの焦げ付きが広がっている。ただ、住宅を担保としたローンは通常の住宅ローンばかりではない。日本ではまだなじみは薄いが、米国では住宅の時価からローンの額を引いた純資産(エクイティ)を担保にしたローン、いわゆるホームエクイティローン(HEL)が極めて一般化しており、米国の個人消費を刺激し、好景気をもたらしてきた。
 HELには一括して融資実行が行われるクローズドエンド型のローンと、融資枠内なら何度でも引き出せるクレジットライン型のローン(通常HELOC)がある。通常の住宅ローンが第1抵当であるのに対し、HELは第2抵当である。米連邦預金保険機構(FDIC)によると、2008年3月末現在のHEL残高は約8800億ドル(約94兆円)。過去6年で3倍近くに膨れ上がっており、他のローンと比べても伸びは突出している。


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