またまた曲がり屋が妙なことを言い始めたと思われるかも知れませんが
暇人のグチなのでお許しを。<(_ _)>
以前にも日記で指摘しましたが、日本は歴史的に内需依存国です。
にも拘わらず、「円高＝株安、円安＝株高」という現象を
疑問に感じる人は殆ど居ない様な気がします。
現にアナリストや評論家でさえ「円高株安、円安株高」は当然だと思っている様です。
確かに日本は天然資源に恵まれていないため、原材料を輸入し
それを優秀な製品に加工して輸出することで外貨を稼いで来たのは事実です。
しかし、実際にはバブル期でさえ日本経済の輸出依存度は13％程度しかなく
2014年度はOECD加盟国（35か国）の中で下から3番目という位置付けです。
＜日本の輸出依存度＞
＜主要国の輸出依存度＞
（グラフをクリックしてご覧下さい）
一方、輸出が伸びない理由として海外生産の増加も考えられますが
実際には現地法人向けの部品輸出が増加するケース（輸出誘発効果）もあり
海外生産の増加が輸出の減少に繋がるとは言えない様です。
では何故円安になると株価が上がり、円高になると下がるかといえば
NK225採用銘柄の構成率上位に輸出関連企業が多いこと。
さらにこの様な日本を代表する企業は外国人が好んで売買するため
彼等にとっては、円安の時に買って円高の時に売れば利益が拡大するからに他なりません。
つまり東京市場は外国人の売買高が6割を占めているためで
GPIFを初めとするクジラ軍団を以てしても
株価が円相場に左右される環境を改善する力は無かったということでしょう。
＜日経平均採用全銘柄構成率＞
https://nikkei225jp.com/nikkei/
ただ日経平均採用銘柄の多くは為替ヘッジを行っていますから
急激な為替変動の影響を受けることは殆ど無いと思いますが
影響を受けた場合、対ドル1円円高時の為替差損は以下の様に試算されています。
（NK225構成比上位順）＊出典が一部異なるためデータに多少バラツキがあります
ファーストリテ（20億円）ファナック（7億円）ダイキン（10億円）
トヨタ（400億円）TDK（14億円）ホンダ（120億円）キャノン（57億円）
デンソー（25億円）ブリジストン（43億円）富士重工（98億円）
JT（30億円）ソニー（100億円）豊田通商（10億円）コマツ（25億円）
日産自動車（140億円）三菱電機（20億円）日野自動車（15億円）
住友化学（20億円）日立（30億円）JX HD（25億円）マツダ（50億円）東芝（57億円）
因みに、個人的に思うのは、為替相場は毎日刻々と変化している訳ですから
日々の円相場に日経平均が左右されるのも不愉快ですが
内需銘柄まで足を引っ張られるのはもっとムカ付きます。゛(｀ヘ´#) ﾑｯｷｰ
せめて国内の投資家だけでも
いい加減に日本は内需依存国だという認識を持って欲しいと強く感じます。
