注意:
これは単なる童話です。
なので青筋を立てても、反論しても時間のムダですのでご了承ください。
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大きなキャンパスが一枚。
それを背に、大将と呼ばれる親分肌の絵描きは行った。
「皆で自由に絵を書こう。きっと素晴らしい一枚になる。」
花を描くのが得意な絵描きは花、
建物を描くのが得意な絵描きは建物、
動物を描くのが得意な絵描きは動物、
それぞれが得意な物を描くことにした。
ある程度段取りが決まったところで、
突然、自分は抜けると大将は言った。
どうやら彼は、家族に言われたらしい。
自分の仕事を優先するようにと。
残された絵描きたちは驚いた。
このままでは、せっかく準備ができたのに台無しになってしまう。
絵描きたちは大将に考え直すように嘆願したが、
大将は、それなら俺に利をよこせと言い放った。
絵描きたちは困り果てたが、
一部始終を見ていた道化が笑いながらこう言った。
大将抜きで絵を描けば良いじゃないかと。
絵描きたちは、みんなが揃わないと絵が出来ないと言った。
それを聞いた道化は笑いながらこう唄った。
" 貧乏な絵描きがふたり "
" 絵の具が足らないからお互いに出し合った "
" ある程度はそろったが、でも全ての色はそろわない "
" 一人が言った "
" 水色が足りない "
" もう一人が言った "
" じゃぁ、青と白を混ぜよう "
" 一人が言った"
" 緑色が足りない "
" もう一人が言った "
" じゃぁ、黄色と青を混ぜよう "
" 一人が言った "
" 赤が足りない "
" もう一人が言った "
" 仕方ない、赤を使わない絵を描こう "