ルノー・日産連合はこれまで、欧州ではルノー車の展開に軸足を置いてきた。そうしたことを背景に日産のドイツでの販売台数は2007年に4万1,575台と、2000年の7万4,671台から大きく減少。
ゴーン氏は日産車の欧州展開に再び力を入れる方針だ。
特に地域最大の市場規模を誇るドイツでのシェア倍増に向け、号令を掛けているという。
2007年11月に日産センター・ヨーロッパ(ドイツ)のトップに就いたアンドレアス・ガブリエル氏は目標実現のため、今年と2009年にそれぞれ55社のディーラーと新たに契約を結ぶ計画。
なお現在の提携先は400社余りに上る。
また需要の掘り起こしを狙い、数年以内に2つの新モデルを導入する。
1つは小型スポーツ・ユーティリティー・ビークル(SUV)「キャシュカイ」をより小さくしたクロスオーバー車で、販売価格は1万5,000ユーロ(240万円)前後。
もう1つ、インドでの生産を予定する低価格車は8,000ユーロ程度とし、二酸化炭素(CO2)排出量を1キロ走行当たり約100グラムに抑える。それぞれドイツで年1万台以上の販売を目指す。
なおルノー・日産連合は2010年度に日本と北米で電気自動車を導入する計画。ガブリエル氏はドイツでの展開に向け、同国で公道試験を実施する都市を選定中だ。