スポーツには、企業がスポンサーとなって運営される団体と、地域の人の支援によって運営される団体があります。
日本では、企業スポンサーに出来るだけ頼らないで運営される団体を増やしていく流れがございます。
一般的には企業が支援したほうが多額の金額も出ますし、今回のオリンピックでも、企業の支援無くしてメダルラッシュはありえません。
しかしそれでも日本では、企業スポンサーからの脱却を図る流れは変わらないでしょう。
なぜでしょうか?
これはスポーツが、企業の都合によって、存続の危機に陥ることを防ぐためでございます。
これをアマナに例えて言うと、スポンサーが不況になることによって、アマナへの広告制作の発注が減り、アマナがクリエイティブな活動を出来なくなってしまうということであります。
そうです。
アマナのアイデンティティーとは、クリエイティブな活動をすることにあるのです。
アマナ経営陣は、このアイデンティティーを守り抜くことが、最大の仕事であるわけです。
それが出来れば、売上も利益もついてくるのでございます。
なぜなら広告業界というのは、「在庫を持たない」業界だからです。
儲からないわけがありません。
しかしこの「在庫」。
費用がかからなければ、あるに越したことはありませんよね。
顧客はよりスピーディーに、より作り込んだ広告を作れることになるのですから。
そして実は、アマナが他のどの広告業界の企業より優れている点は、「在庫を一部持っている」点にあるのです。
現在はストックフォトという分野のみではありますが、代理販売で費用は基本的にかけることなく、在庫を持っているのです。
景気後退が鮮明になった今、このアマナの最大のメリットをアイデンティティーを発揮するために最大限利用し、さらにクロスメディアへ対応できるようにその幅を拡大していくことが、顧客にとっても恐らく強力なアピールになるであろうと思うわけであります。
それに私は思うのです。
アマナの写真が絶対的な優位を持っているのも、ストックフォトという自由に撮影したものを商品として販売する場があることが、要因の一つなのではないでしょうか、と。
CGや動画、ウェブやキャッチコピーという分野に置いても、ストックという概念を導入してみてはいかがでしょうか?
そしてこれを外部にも公開し、写真のように切磋琢磨する場を設けてはみてはいかがですか?
写真制作のように、何者とも比較されないレベルまで高めることが出来ると思うのですよ。
私は以前に「勝手広告」というものを紹介いたしましたよね?
ウェブで検索したら、勝手広告のサイトも一部あるようです。
アマナさん!
これはぜひ参入すべきものだと思いますよ!
アマナイメージズの拡大バージョンで、広告のストックウェブを作るべきではありませんか?
そして制作部門の皆さん!
これから益々ヒマヒマになる恐れがあります。
前向きな参加検討をお願いしたいです。
ちなみにかつての大株主であった野村は、こんな投資をしているようですよ。
http://www.nomuraholdings.com/jp/news/nr/holdings/20080801/20080801.html
この件に関しては詳しいことはわかりませんけど、日本の広告制作の場においては、近い将来、低コストの海外制作が主流になるでしょう。
私は決してアマナさんにそうなれとは言いません。
なぜなら、海外の低コスト制作に対する勝算の立つ道が、二つほどあるからでございます。
一つ目は、アマナの現写真制作のように、徹底的にハイクオリティーで提供するならば、海外制作とのマーケットはかぶりません。
もう一つ目は、趣味で作ったのでコスト全てを価格に転換しなくても良い、という商品を販売することであります。
そしてここで考えてみて欲しいのです。
例えば、外部の方に広告のストックを作っていただいた場合、素材としてストックフォトが使われる可能性はあるのではないですか?
私がスポーツの支援のあり方を最初に述べたのも、ここにあります。
企業をスポンサーとして何もかも頼るのではなく、クリエイターも自発的に支援する企業へと、進化してみてはいかがでしょうか?
ぜひ検討していただきたいですよ(笑)