小督さんのブログ

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「描かれた花々ー小磯良平の植物画を中心にー 」小磯記念美術館

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11月19、20日は「関西文化の日」で、約650施設が入館無料。
今日は小磯記念美術館に行ってきました

武田薬品工業株式会社六代目社長の武田長兵衛は小磯良平の作品を多く所蔵する支援者でした。
小磯良平は1956年から13年間武田薬品工業の機関紙『武田薬報』の表紙に、
薬用植物画を描き続け、その数は150点以上にのぼるそうです

最初は心づもりもなく、いとも簡単に引き受けてスケッチ程度のもので始めたものである。
中途になって何らかの形で図鑑にまとめたら、と云う話になったものだから、
私もその気になって丁寧に写生をすると云う始末
(『アトリエ』 1974年8月 より抜粋 原文のママ)

薬用植物画の製作は、まず担当者によって運ばれてくる植物を鉛筆で綿密に写生、
植物の形が細部まで画面に表れてくると、次に水彩で彩色するというもので、
植物画一枚につき5時間ずつ二日はかかったと伝えられているそうです

鹿児島大学水産学部の協力を得て採取された「マクリ」。
岩ごと削り取られたため、小さな虫がたくさんついていたそうですが、
小磯良平は虫までも正確に描写してしまうため、
担当者がピンセットで虫をつまんで取り除いたというエピソードも残っているそうです。
ちなみに「マクリ」は回虫除駆剤として使われた薬草だそうです

(写真:中央)小磯良平のアトリエ
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