ドル・円が上昇幅拡大、トランプ政策期待根強く残る-一時107円65銭
東京外国為替市場では、ドル・円相場が上昇幅を拡大。一時は約5か月ぶりの高値を付けた。トランプ米次期政権の財政政策拡大に対する期待から米金利の上昇傾向が強まっていることを背景に、ドル買い優勢の展開が続いた。
午後3時9分現在のドル・円相場は前週末比0.9%高の107円57銭。早朝につけた106円51銭を日中安値に徐々に水準を切り上げ、午後には一時107円65銭と6月7日以来のドル高・円安水準を付けた。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は同時刻現在、0.4%高の1233.15。一時は1234.77と2月3日以来の水準まで上昇した。
みずほ証券投資情報部の由井謙二FXストラテジストは、「ドル・円は米長期金利の上昇に合わせて上値を拡大。トランプ次期政権の経済政策への期待を背景にドル買いはまだしばし続くとみられる。足元のモメンタム下では、ドル・円は108円半ばまでの上値余地がある」と指摘。ドル高基調が反転する時期としては、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)を挙げ、「ドットチャートなどで、引き続き緩やかな利上げということになった場合、市場が現実的になり、いったんラリーは終わるのではないか」と述べた。
米国では14日、ダラス連銀のカプラン総裁、リッチモンド連銀のラッカー総裁、サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁が講演する予定。米金利先物動向に基づきブルームバーグが算出した12月会合での米利上げ予想確率は11日時点で84.0%に達している。
ブルームバーグ