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日本株は11月も上昇が続く可能性がある

日本株は11月も上昇が続く可能性がある
「トランプリスク」あっても影響は一時的?

2016年11月02日

トランプリスクはあるものの、11月の日本株は思ったよりも上昇が続く可能性があるという。なぜか。(写真:yoshi / PIXTA)
11月2日の日本株は大きく下落しました。しかし、9月末の日経平均株価は1万6449円、ドル円相場は100.89円でした。ほぼ1カ月たった足元では日経平均株価は一時約1000円上昇し、ドル円相場も一時105円台と4円以上、円安になりました。

11月相場も意外に堅調な展開に?

2日はさすがに例外でしたが、8月以降、東証1部の売買代金は2兆円に達しない日が多く、日中変動率((高値-安値)/終値)も平均すれば、1%を超えない日が常態化しています。「閑散・小動き相場」はもともと下がりにくいという特性を有しています。下がりにくい相場環境下で空売り比率の動きから判断する限り、売り圧力が和らいできており、(重かった)上値も相対的に軽くなってきています。

薄商いのなかでも個別銘柄を物色する意欲は強く、10月の1カ月移動平均の騰落レシオ(値上がり銘柄数÷値下がり銘柄数)は今年初めて140%台を記録し、昨年10月以来、1年ぶりの高さとなっています。同様に新高値の数も昨年8月以来の多さになっています。

市場環境が変化する中で8~9月と大幅に売り越していた海外投資家も10月以降、買い越しに転じてきており、現物と先物の合計では10月第1週が今年3番目、同第3週は5番目の買い越し幅となっています。

昨年、騰落レシオが140%台を記録した2月と10月の例ではレシオがピークアウトしてから、高値まで1か月強の時間の経過を見ています。売り圧力が弱まり、海外勢が買い越すという環境が持続するという前提からは11月相場も堅調な展開が予想されます。

今年に入ってから、株価の天・底での説明力が最も高かったのは「空売り比率」です。空売りといえば、個人の信用取引での売りを思い浮かべる方が多いと思われますが、東京証券取引所が公表する空売り比率の8割は大口投資家が占め、空売りのメインのプレーヤーは海外勢と推定されます。

8月が相場上昇への一つの転機になった?

下表は月次ベースの空売り比率の平均と、空売り比率が40%以上であった営業日数です。

 (空売り比率の推移、2016年)
 空売り比率平均 40%以上の日数
 1月  40.9%   16日
 2月  40.5%   14日
 3月  38.1%    4日
 4月  38.5%    6日
 5月  39.1%    4日
 6月  40.8%    11日
 7月  40.4%    14日
 8月  41.4%    17日
 9月  39.9%    9日
10月  37.5%    1日
 (注)10月は27日まで  

1月・2月は中国発の人民元安や、株安の混乱に原油安も重なり、売り仕掛けがあり、高水準の空売り比率となりました。その後3月から5月にかけては売り圧力が和らぎましたが、6月から7月にかけては英国の国民投票に伴う混乱から、再び売り圧力が強まり、8月まで尾を引きました。

ここで注目したいのは8月の空売り比率の月中平均が41.4%と過去最高であったにもかかわらず、月中平均株価は前月比で2.6%上昇しており、仕掛けても売り崩せなかったことが明らかになったことです。いずれにしましても空売り比率の上昇はグローバルなリスクオフの環境下で起こっていることで、純粋な国内要因では起こっていません。


足元では空売り比率が今年最低の水準に低下しており、売り圧力が和らいだ結果、取引時間中の下値が切りあがり、7月ごろまでは重かった高値が相対的に軽くなってきています。

ここからさらに1カ月程度上昇の可能性も?

年初来の高値更新銘柄数の1カ月累計は1650と昨年8月以来の高水準となっています。中小型株を中心に選別物色は着実に行われていることが分かります。物色範囲の広がりを示す1カ月移動平均(MA)の騰落レシオでみても、今年初めて140%台を記録しています。

1カ月平均の騰落レシオは安値圏ではほぼ株価との一致指標ですが、高値圏では騰落レシオが先行指標となります。昨年2月の例では騰落レシオのピーク(2月20日)から21日目の3月23日に高値を記録していますし、10月の例でも騰落レシオのピーク(10月28日)から22日目の12月1日に高値を付けています。経験則からはあと1カ月程度、高値模索の動きが期待されます。

今年に入ってから週次ベースで海外投資家が現物と先物(含むミニ取引)の合計で1000億円以上買い越した週を時間を追って表示すると、わずかに8週のみです。今年の特徴は海外投資家の買い越しが継続しないことです。大幅買い越しは常に1週のみで、3週続いたのは今回と4月だけです。

足元では空売り比率の低下からも分かるように、海外勢の売り圧力は和らいでいるように感じられます。空売り比率からの推定では10月第4週も買い越していると思われ、月間の買い越し額としては4月を抜いて、今年最高となる見込みです。もし11月に入っても買い越しが続くようであれば、明らかに市場の景色は変わります。早い時期に日経平均1万8000円挑戦の芽も出てくると思われます。



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