短期筋買い⇔長期筋売り:持続的な上昇は期待薄

優利加さん
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昨日の米国株式相場は続伸した(DJIA +110.94 @18,39.24, NASDAQ +12.84 @5,318.55)。ドル円為替レートは101円台半ばの円安方向へ動いた。本日の日本株全般は反発した。東証1部では、上昇銘柄数が1,370に対して、下落銘柄数は521となった。騰落レシオは121.77%となった。東証1部の売買代金は1兆8789億円と、また2兆円の大台を割り込んだ。薄商いでの反発は裏付けが乏しい。

TOPIX +12 @1,343
日経平均 +228円 @16,694円

TOPIXも日経平均も反発した。予想外にOPECが減産合意(28日、加盟14カ国の原油生産量を日量3250万~3300万バレルに制限する)に至り、9月28日の米原油先物相場が急伸した。OPECが減産するのは金融危機後の2008年以来、約8年ぶり。28日のニューヨーク原油先物市場ではWTI期近11月物が前日比5.3%高の1バレル47.05ドルで終えた。また、円安・ドル高傾向も支援材料となり、資源関連株や輸出関連株など幅広く買われた。原油価格上昇は長い目でみれば日本経済には逆風だが、今日のところは買い材料となった。http://chartpark.com/wti.html

しかし、取引の主体はあくまで短期筋であり、腰の据わった長期資金は入っていない。売買代金ランキングの1位は、日経平均株価の2倍の値動きをする「NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(日経レバ)」であり、値動きの大きさに着目する短期筋が好むETFだ。対照的に、対外及び対内証券売買契約などの状況を見ると、海外投資家は9月18日~24日に日本株を2117億円売り越しており、売却超は3週連続である。https://www.mof.go.jp/international_policy/reference/itn_transactions_in_securities/week.pdf

短期筋主導で株式相場は上げたが、長期投資の海外投資家は売り続けているという構図では持続的な上昇は期待しづらい。

33業種中28業種が上げた。上昇率トップ5は、鉱業(1位)、鉄鋼(2位)、石油・石炭(3位)、非鉄・金属(4位)、証券(5位)となった。

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