昨日の米国株式相場は続落した(DJIA -53.42 @18,400.88, NASDA -9.77 @5,213.22)。ドル円為替レートは103円台前半の円安方向で推移した。本日の日本株全般は上昇した。東証1部では、上昇銘柄数が1,182に対して、下落銘柄数は656となった。騰落レシオは89.78%。東証1部の売買代金は1兆9541億円へ減少し、再び2兆円の大台を割り込んだ。
TOPIX +8 @1,337
日経平均 +39円 @16,927円
米国株は続落したが、円相場が103円台前半の円安基調が続き、輸出関連株を中心に買いが優勢となった。TOPIXも日経平均も小幅続伸した。ただ、9月2日発表の8月の米雇用統計を見極めたいとの雰囲気が次第に強まり、後場は相場の膠着感が強まった。8月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が前月から改善し、中国の景気減速への懸念が和らいだのも日本株には追い風となった。
日経平均のチャートを見ると、10日及び25日移動平均線は収斂して徐々に上向きになってきており、まだやや下向きの60日移動平均線の遥か上にある。株価サイクル②(着実な上昇を試す)の局面である。ただし、250日移動平均線が下向きなので戻り売りが出やすい。高値づかみをしないよう気をつけたい。
しかし、心理的な節目の1万7000円を目前に利益を確定する売りも少なからず出たはずだ。前日の米国株や原油相場の下落も日本株には下押し圧力となった。トヨタや富士重の自動車株や三菱UFJや三井住友FGのメガバンク株に上げが目立ったが、他方、原油安で国際石開帝石や石油資源といった石油関連株に売りが膨らんだ。日経平均の3月の月中平均値は1万6900円程度で本日9月1日の終値とほぼ同水準だ。利益確定売りが出やすい水準として意識されやすい。今年4月以降、日経平均がこの水準を超えたのはわずか12営業日だけだった。
本日は金融、精密などの景気敏感株に資金流入が続いた。上昇率は業種別日経平均・製造業が1.8%、銀行は1.6%、自動車も1.1%と、いずれも日経平均の0.2%を大きく上回る。景気敏感株への資金流入が起こっているが、単に今まで売られすぎていた反動だけではないようだ。好調な米景気を反映して米国が次の利上げをすれば、日米の金利差が広がり円安・株高につながるとの見方から、ベンチマークに負けないためには景気敏感株を買わざるを得ないと市場は意識し始めている。
日経平均が17,000円の壁を打ち破り、さらに4月25日の戻り高値@17,613円を振り切って上げるには、売買シェア6~7割を占める外国人投資家の買いが必要だ。しかし、少しだけ古いが統計データを見ると気になる。対外及び対内証券売買契約などの状況(週間・指定報告機関ベース)によると、8月21~27日に海外投資家は日本株を68億円売り越したのだ。売り越しは2週連続。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-31/OCSSZU6SETC401
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~08/27/16 ~08/20/16 ~08/13/16 ~08/06/16 ~07/30/16
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-----------------------(単位:億円)---------------------
<対外証券投資>
合計(ネット) 4,072 4,355 13,538 10,494 4,053
公社債等(ネット) 1,057 4,330 12,976 9,121 3,124
買い 71,197 66,547 63,455 69,784 71,279
売り 70,140 62,217 50,479 60,662 68,155
株式(ネット) 3,335 1,427 1,414 2,437 729
買い 9,099 7,639 8,179 9,033 9,975
売り 5,763 6,212 6,765 6,596 9,245
小計(ネット) 4,393 5,757 14,391 11,559 3,853
短期証券(ネット) -320 -1,402 -852 -1,065 199
買い 2,098 2,572 2,598 2,344 4,966
売り 2,419 3,974 3,450 3,409 4,767
<対内証券投資>
合計(ネット) 524 9,290 -11,662 -6,137 21,186
公社債等(ネット) 2,687 2,919 4,748 -2,663 10,912
買い 9,350 17,229 14,904 22,565 23,990
売り 6,663 14,310 10,156 25,228 13,078
株式(ネット) -68 -2,293 945 -4,928 -955
買い 75,400 80,350 72,447 99,111 101,024
売り 75,468 82,643 71,502 104,039 101,979
小計(ネット) 2,620 626 5,693 -7,591 9,956
短期証券(ネット) -2,095 8,665 -17,355 1,454 11,229
買い 41,089 39,833 45,432 33,443 32,432
売り 43,185 31,168 62,786 31,989 21,203
米雇用非農業部門の就業者増加数が20万人を超えれば、相場は9月の米利上げを本格的に織り込むことになるだろう。
33業種中25業種が上昇した。上昇率トップ5は、その他製品(1位)、銀行(2位)、水産・農林(3位)、医薬品(4位)、その他金融業(5位)となった。
TOPIX +8 @1,337
日経平均 +39円 @16,927円
米国株は続落したが、円相場が103円台前半の円安基調が続き、輸出関連株を中心に買いが優勢となった。TOPIXも日経平均も小幅続伸した。ただ、9月2日発表の8月の米雇用統計を見極めたいとの雰囲気が次第に強まり、後場は相場の膠着感が強まった。8月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が前月から改善し、中国の景気減速への懸念が和らいだのも日本株には追い風となった。
日経平均のチャートを見ると、10日及び25日移動平均線は収斂して徐々に上向きになってきており、まだやや下向きの60日移動平均線の遥か上にある。株価サイクル②(着実な上昇を試す)の局面である。ただし、250日移動平均線が下向きなので戻り売りが出やすい。高値づかみをしないよう気をつけたい。
しかし、心理的な節目の1万7000円を目前に利益を確定する売りも少なからず出たはずだ。前日の米国株や原油相場の下落も日本株には下押し圧力となった。トヨタや富士重の自動車株や三菱UFJや三井住友FGのメガバンク株に上げが目立ったが、他方、原油安で国際石開帝石や石油資源といった石油関連株に売りが膨らんだ。日経平均の3月の月中平均値は1万6900円程度で本日9月1日の終値とほぼ同水準だ。利益確定売りが出やすい水準として意識されやすい。今年4月以降、日経平均がこの水準を超えたのはわずか12営業日だけだった。
本日は金融、精密などの景気敏感株に資金流入が続いた。上昇率は業種別日経平均・製造業が1.8%、銀行は1.6%、自動車も1.1%と、いずれも日経平均の0.2%を大きく上回る。景気敏感株への資金流入が起こっているが、単に今まで売られすぎていた反動だけではないようだ。好調な米景気を反映して米国が次の利上げをすれば、日米の金利差が広がり円安・株高につながるとの見方から、ベンチマークに負けないためには景気敏感株を買わざるを得ないと市場は意識し始めている。
日経平均が17,000円の壁を打ち破り、さらに4月25日の戻り高値@17,613円を振り切って上げるには、売買シェア6~7割を占める外国人投資家の買いが必要だ。しかし、少しだけ古いが統計データを見ると気になる。対外及び対内証券売買契約などの状況(週間・指定報告機関ベース)によると、8月21~27日に海外投資家は日本株を68億円売り越したのだ。売り越しは2週連続。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-31/OCSSZU6SETC401
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~08/27/16 ~08/20/16 ~08/13/16 ~08/06/16 ~07/30/16
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<対外証券投資>
合計(ネット) 4,072 4,355 13,538 10,494 4,053
公社債等(ネット) 1,057 4,330 12,976 9,121 3,124
買い 71,197 66,547 63,455 69,784 71,279
売り 70,140 62,217 50,479 60,662 68,155
株式(ネット) 3,335 1,427 1,414 2,437 729
買い 9,099 7,639 8,179 9,033 9,975
売り 5,763 6,212 6,765 6,596 9,245
小計(ネット) 4,393 5,757 14,391 11,559 3,853
短期証券(ネット) -320 -1,402 -852 -1,065 199
買い 2,098 2,572 2,598 2,344 4,966
売り 2,419 3,974 3,450 3,409 4,767
<対内証券投資>
合計(ネット) 524 9,290 -11,662 -6,137 21,186
公社債等(ネット) 2,687 2,919 4,748 -2,663 10,912
買い 9,350 17,229 14,904 22,565 23,990
売り 6,663 14,310 10,156 25,228 13,078
株式(ネット) -68 -2,293 945 -4,928 -955
買い 75,400 80,350 72,447 99,111 101,024
売り 75,468 82,643 71,502 104,039 101,979
小計(ネット) 2,620 626 5,693 -7,591 9,956
短期証券(ネット) -2,095 8,665 -17,355 1,454 11,229
買い 41,089 39,833 45,432 33,443 32,432
売り 43,185 31,168 62,786 31,989 21,203
米雇用非農業部門の就業者増加数が20万人を超えれば、相場は9月の米利上げを本格的に織り込むことになるだろう。
33業種中25業種が上昇した。上昇率トップ5は、その他製品(1位)、銀行(2位)、水産・農林(3位)、医薬品(4位)、その他金融業(5位)となった。