昨夜のNYダウや為替の動きを見ていると、イエレン議長の講演内容をどの様に解釈するか
一瞬その判断に市場が戸惑ったのではないかという印象を受けました。
最終的には年内利上げ観測が高まり
「ダウの下落、ドル高円安」というお決まりの展開になりましたが
イエレン議長の本音は、年内利上げ観測が低過ぎる市場に
いざ利上げ実施となった場合、大きな混乱が起こらない様釘を刺しただけだと思います。
そのことは以下の報道からも窺えます。
http://jp.reuters.com/article/usa-fed-yellen-rates-idJPKCN1112GZ
つまり利上に踏み切る環境は整いつつあるとしながらも
反面、利上げに対する自信の無さを露呈した様なもので
市場が現在のFRBを「やるやる詐欺」だとか「過去最低のメンバー」などと
厳しく批判するのも頷けます。
何れにしても昨夜のドル円相場は、年内利上げ観測が上昇したことで
101円台後半まで円安が進んだものの、個人的には9月利上げは見送られる可能性が高く
再び円高に傾くのは時間の問題だと考えています。
因みにFOMCの年内日程を考えた場合、10月は未開催、11月は大統領選挙ですから
9月利上げが見送られれば、12月に向けポジション整理が進む様な気がします。
一方、日経平均は異次元緩和やクジラの援護などにより、一時2万円を超えましたが
これはあくまでも経済の実態とはかけ離れた株価水準であり
遅々として進まない景気の回復を考えると、過去の高値は一旦忘れるべきだと思います。
ですから今後、海外勢が第二次アベノミクスをある程度評価しない限り
年内12000円という曲がり屋の予想は変わりません。