100円を割り込む円高の影響を日銀ETF買いが減殺

優利加さん
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昨日の米国株式相場は小幅高となった(DJIA +21.92 @18,573.94, NASDAQ +1.55 @5,228.66)。ドル円為替レートは99円台後半の円高方向へ振れた。本日の日本株全般は下げた。東証1部では、上昇銘柄数が304に対して、下落銘柄数は1,594となった。騰落レシオは88.97%へ低下した。東証1部の売買代金は2兆1485億円。

TOPIX -20 @1,291
日経平均 -260円 @16,486円

100円を割り込むほどドル安・円高が進行したことを嫌気して、TOPIXも日経平均も「たすき線」で反落し、10日及び25日移動平均線を割り込んだ。日経平均で16,600~16,900円の価格帯に分厚い累積出来高の雲が覆っているが、この雲を上へ突き抜けるには相当なエネルギーが必要なようである。

前場の取引で日銀の購入を期待して買っていた短期的な売買目的の投資家が、後場になると日銀のETF購入への期待が後退し、売りに回り株価の下げが加速した。しかし、ドル円相場が1ドル=99円台でも日経平均が1万6500円前後で踏み留まったことから判断すると、間違いなく日銀のETF買いが強力な下支えとなっている。今年6月下旬に英国の欧州連合(EU)離脱決定をきっかけに1ドル=99円台まで円高・ドル安が進んだ時には日経平均は1万5000円を下回った。そのときと比べれば、今回は非常に底堅い。それも日銀のETF買いがあればこそだろう。

7月のFOMC議事要旨が公表されたが、市場では利上げに慎重なトーンが強いと受け止められた。8月26日にはイエレンFRB議長が米ワイオミング州ジャクソンホールで講演する。米国の早期利上げを示唆するような発言が飛び出せば、円安・ドル高が進んで輸出関連株に買いが入ってくる可能性もあるが、どうなるか?

33業種中パルプ・紙を除く32業種が下げた。下落率トップ5は、電気・ガス(1位)、医薬品(2位)、情報通信(3位)、精密機器(4位)、不動産(5位)となった。

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