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グレート・バリア・リーフ
世界遺産グレート・バリア・リーフ(大堡礁)
英名Great Barrier Reef
面積トレス海峡からブリスベーン付近の2000km
登録区分自然遺産
グレート・バリア・リーフ(英: Great Barrier Reef)は、オーストラリア北東岸に広がる世界最大のサンゴ礁地帯[1][2]。漢字表記は大堡礁(だいほしょう)[3]。南緯10度から24度にかけて広がり[4]、2600km(1,600マイル)を超える長さに2,900以上の暗礁群[5]と約900の島を持ち、総面積は344,400km2以上[注 1]となる[6][7]。地理的な位置は、クイーンズランド州沿岸の珊瑚海に存在する。
グレート・バリア・リーフは宇宙空間からも確認できるほど広大であり、生物が作り出した単一の構造物としては世界最大である[8]。しかし、その生物とは微小なサンゴやポリプ等の有機体であり、これらが数十億集まって形成しているサンゴ礁[9]。そして、この暗礁は生物多様性を支える重要な役目を持ち、1981年に世界遺産(自然遺産)に登録された[1][2]。1997年、CNNはグレート・バリア・リーフを「7大世界の驚異」自然部門(英語版)のひとつに挙げ[10]、クイーンズランド州のナショナル・トラストは州を代表する象徴に認定した[11]。
暗礁のかなりの部分はグレート・バリア・リーフ海洋公園に指定され、漁業や観光など人間の行為が及ぼす影響を制限している。ただし、表面流出や気象変動によるサンゴの白化現象、オニヒトデの異常繁殖など、生態系に打撃を与える環境変化が発生している。これらへの対策も取り組まれており、その統合沿岸管理 (ICM) は先端的な事例にも挙げられる[12]。
オーストラリア先住民のアボリジニやトレス海峡諸島民たちは1万5千年前から[4]長くグレート・バリア・リーフと共生を続け、彼らの文化や精神に多大な影響を与えてきた。ヨーロッパ人移住後は1770年のジェームズ・クックなど探検や調査が進んだ[4]。1960年代にはグレート・バリア・リーフ内での石油掘削が認められたことを契機に賛否の論争が起こり、1970年代からは保護に向けた検討が始まった[4]。近年は観光地としても著名となり、特にウィッツサンデー諸島(英語版)やケアンズ地区が知られる。観光収入は年10億オーストラリアドルに上り、重要な経済要素となっている



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