昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -34.72 @17,705.92, NASDAQ +14.05
@4,750.21)。ドル円為替レートは108円台後半の円安方向へ動いた。これを好感して、本日の日本株全般は続伸した。東証1部では、上昇銘柄数が1,663に対して、下落銘柄数は240となった。騰落レシオは98.03%となった。東証1部の売買代金は2兆4297億円へ増加した。
麻生太郎財務相による連日の口先円売り介入が効いたようで、5月上旬まで急激に進んだ円高の勢いが一服している。短期投機筋の利益確定の円売りが膨らんでいることが背景にある。逆に言えば、投機筋のポジション調整の範囲に過ぎないとも言える。しかし、この円高の一服により、TOPIXも日経平均も2連騰した。
TOPIX
+28 @1,335
日経平均 +349円
@16,565円
他方、原油相場は複数の要因で先行き不透明感を強めている。5月9日のWTI原油先物価格は前日終値比2.73%安の43.44ドルで取引を終え、4月15日以来、約3週間ぶりの大きな下落率だ。その背景はこうである。前週末にサウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相が退任した。これにより、原油の需給を大きく左右するサウジアラビアの石油政策の先行きが不透明となった。また、オイルサンドがあるカナダ西部で大規模な山火事が発生している。しかし、原油生産にはさほど大きな影響を与えないとの見方が強まってきた。先行き不透明感が強まり、投資マネーがリスクをいったん回避していると見られる。
33業種中31業種が上昇した。上昇率トップ5は、その他金融(1位)、保険(2位)、ガラス・土石(3位)、金属製品(4位)、ゴム製品(5位)となった。