例年3月の米雇用統計は思わしくないと言われますが
今日発表された内容は、「可も無し不可も無し」という印象を受けました。
非農業部門雇用者数+21.5万人は予想をやや上回る結果でしたが
失業率は4.9%➡5.0%とやや悪化。
平均時給は+0.3%(前月-0.1%、事前予想+0.2%)とまずまずでした。
ところで今夜のNY市場は、アジアや欧州市場の全面安を受け波乱含みのスタートですが
NYSEの騰落レシオは150%近くまで上昇している上に、3月は企業の自社株買いが激減。
NY原油先物価格も40ドルで頭打ちの状態が続いており
現在は36ドル台後半まで下げています。
こうした背景を考えると、そろそろ調整しても可笑しくないと感じるのですが
今NY市場が崩れると円高が進み、間もなく企業決算を迎える東京市場にとっては
最悪のタイミングだと思います。
因みに、今日の日銀短観によれば、大企業・製造業の想定為替レートは
2015年度の119.80円に対して、2016年度は117.46円となっており
企業が次年度の円相場を円高方向に予想するのは2011年以来のことだそうです。
現在は112円台を何とか維持してる状況ですが
FRBによる追加利上げ観測が遠のけば
日本企業の多くが業績の下方修正を迫られる恐れがあり
決算発表を跨ぐ持ち越しは、かなり勇気が要りそうです。