<3/4 米経済指標の結果>
1月貿易収支 -433.6億USD ➡ -456.8億USD ![]()
2月非農業部門雇用者数 +15.1万人(修正前:+17.2万人) ➡ +24.2万人 ![]()
2月失業率 4.9% ➡ 4.9%
2月平均時給(前月比) +0.5% ➡ -0.1% ![]()
○注目された2月非農業部門雇用者数は、事前予想の+19.5万人を大きく上回りました。
○今回特に注目されていた賃金は予想を下回り、前月比マイナスという結果でした。
そのため3月の追加利上げ観測が後退し、6月の可能性が高まっている様です。
○貿易収支はやや拡大
○失業率は4.9%で横ばい
上記経済指標が発表された直後、株価と為替は一瞬乱高下しましたが
指標がまちまちの結果であったため、投資家が咄嗟の判断に迷ったためではないかと思います。
最終的に株価は雇用統計の改善を歓迎した格好になりましたが
ドル円相場が113円台に落ち着いたところをみると
再び短期筋の円ロングが増加傾向を示す可能性がありそうです。

そうなると、ドル円相場115円以上の水準は
日銀が追加緩和に踏み切らない限り手が届かないのではないでしょうか。
一方株価ですが、東京市場は週末にMSQを控え、16500円以下を狙う大手証券が多い中
G.Sが日経平均先物3月限の売り玉約23000枚を、さらに買い戻すかどうかが注目されます。
また、野村は17000円を達成した時点で売りに転じていますので
外部要因を除けば、売り方にやや分があるのではないかと感じています。
ところで今日、中国全人代が北京で開かれましたが
李克強首相は、2016年から2020年までの新たな中期経済目標「第13次5ヵ年計画」で
GDP成長率目標を、年平均6.5%以上とし、2016年の成長率目標も引き下げました。
ただ成長率6.5%を、市場は既に織り込んでいると思いますが
事実上6.5%が目標だと考えれば、6%割れの可能性もあるだけに
週明けの株式市場がどの様な反応を見せるか注目したいと思います。
因みに、米雇用統計の結果は、一応「可も無し不可も無し」に近い印象を受けましたので
今後の株式市場は、中国経済の見通しに加え
ECB理事会、日銀金融政策決定会合、FOMCなどの結果で方向が見えると考えています。
また、個人的には今でもヘッジファンドの動きを警戒していますが
一連のイベントが終わるタイミングが要注意であることと
同時期に国内企業決算の予想も出始めますので
特に輸出企業の業績見込み(下方修正)には充分注意して置きたいと思います。