昨日の日経平均は16962円(先物は16990円)まで上昇し、17000円超えにリーチがかかりました。
日経平均がここまで急騰した理由は、欧米の株高や円安など
主として外部要因の好転にあると思いますが
最も大きいのは、米国の好調な経済指標を受け、投資家心理の中で
利上げによる景気の失速懸念が遠のいたためではないかと推察しています。
さらにスーパーチューズデイが終わり、次期大統領候補が絞られたことも
政策期待から買われやすい相場環境になった一因だと思います。
一方、国内要因として外せないのが、野村・G.Sを使って買い上げた「買い主体」の存在です。
但し、昨日の野村・G.Sのオプション手口を見る限り
野村は17000円のロングコール1007枚がショートコール375枚に変わっていますので
恐らく17000円以上は難しいという判断の表れではないでしょうか。
(同様にG.Sも600枚に減少しています)
またG.Sは、先週末時点で41409枚保有していた日経平均先物3月限を
今週34804枚まで買い戻しており、G.Sと野村の先物買いが
3/2~3/3の上昇相場の原動力になった可能性が高いと考えています。
しかし、メリルリンチ、ABNアムロ、バークレイズ、JPモルガン、UBS
ニューエッジなどの手口は、3月SQ値を16000円前後と想定しており
SQ日までの乱高下には注意が必要ではないかと思います。
因みに、先物・オプション手口から見た主要証券の3月SQ値予想は
概ね15900円~16500円の範囲(中央値:16200円)だと考えていますが
今週株価が急騰したことに加え、米雇用統計の結果次第で大きく状況が変わる可能性があり
取り敢えず、今夜の同統計結果と証券各社の対応を見届けたいところです。
<金融政策に関わる今月の主なイベント>
10日 ECB理事会
14~15日 日銀金融政策決定会合
15~16日 FOMC
17~18日 EU首脳会議