1月に日銀が追加緩和に踏み切る可能性については、私も一時あり得ると考えていました。
理由は以前にも書きましたが、黒田総裁が1/12にパリで開かれたシンポジュウムをすっぽかし
急遽帰国したという報道を知ったからです。
(詳細はこちら)
*伏字は「s」と「m」です。
開かない場合は「黒田総裁外遊から急遽帰国」(現代ビジネス)で検索して下さい。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/47398
それでも当時の政府・日銀の株価とドル円相場の許容ラインは
それぞれ16800円、115円台と言われていましたから
1月の追加緩和が得策ではないと考えていた私は、3~4月が有望だと判断していました。
しかし、その後の国会答弁で、黒田総裁が「マイナス金利は考えていない」と発言されたため
再び1月の追加緩和の可能性が頭を過りました。
サプライズを演出するための詭弁だと感じたからです
恐らく「追加緩和を急げ!」という政府の要請に困った黒田総裁は
パリから急きょ帰国した後、マイナス金利の導入を日銀内で検討に入ったのだと思います。
但しその時点で、黒田総裁は気が進まなかったと推察していますが
最終的に政治判断に押し切られたのではないでしょうか。
そうなると、あの国会答弁は最初から茶番劇だった訳で
マスコミはサイプライズ好きの総裁が打った大芝居だろうと書き立てましたが
実際はそうではなく、事前に政府が描いたシナリオ通りの答弁をされただけかも知れません。
ところで、黒田総裁がパリのシンポジウムをすっぽかしてまで緊急帰国した時点で
1月中にマイナス金利が導入されることを察知し
事前に動いたのが「T&Dアセットマネジメント」だそうです。
同社は、マイナス金利が導入される少し前に、MMFの繰上げ償還を決定していました。
(詳細はこちら)
http://money-and-finance.hatenablog.com/entry/2016/02/01/235512
重複しますが、個人的に
今回のマイナス金利導入は、決して日銀独自の意思によるものではなかったと考えています。
結果的に超円高と株価の大暴落を招くことになりましたが
その原因を作った張本人は日本政府であり、責任を問われれば日銀の所為にするでしょう。
野党はこの際、不倫議員の責任問題など放って置いて
「アベノミス」を徹底的に追求するべきだと思います。