NYにしぶしぶお付き合い?

25日の日経平均は、268.55の大幅な下げで13334.76で終わった。前日のNYの下げをそっくりうつした格好である。数日間で800円近く戻していたので、この程度の下げは当然という向きもあり、25日線も上回っているので、まだ下げに転じたとはいえないという人もいるようだ。確かにまだ日足のRCIは上昇しているが、だが、前の高値を越えられずに下げており、基準線13498を確保できずに下落、基準線自体も下向きなので、転換線13137は維持しているものの、どうも目先はあまり期待できる形ではない。週足をみても、週足転換線13636近くまであがったがやはり届かず、基準線13146をなんとか保っているところ。目先弱く、日足、週足とも基準線と転換線の間で明快な方向は現れていないといえようか。ただ。月足をみると、雲の下限で反発した形で、3月安値からの上昇トレンドは維持しており、2番底を形成しているようにみえる。月足RCIは引き続き底打ち反転しており、月足のMACDも底をつくりつつあるようにみえる。MACDがマイナスだから留保が必要だが、長期的には底を固め徐々にあげはじめるプロセスとみることができるのではないか。
 日経平均をボリンジャーでみると、日足はマイナス2σあたりからTP上まで急速にもどし、TP自体はまだ下げ基調であるが、バンドの幅は狭まってきており目先は上昇への転換を示唆している。週足では、マイナス2σからマイナスσまでもどしてきたが、TPはまだ下向き、バンドも下に広がっていてまだ基調転換はみえない。月足もマイナス2σからTPまで戻してきたが維持できず。バンドは狭まっているがTPは下向き。全体として目先は戻し初めているが、中期、長期の上昇トレンドへの転換には、まだ一歩というのが、ボリンジャーからみる素直な解釈だろう。
 NYのほうは、日足は、大きく下げた後、小幅21.41戻して11370で終わった。日足は基準線まで戻したが大きく下落、基準線は下降中である。週足のほうは、週足転換線11777にも届いておらず弱弱しい自律反発の域をでていない。週足MACDは直近の下値を切り下げて下げ、全体として日経平均より勢いがない。月足では雲の上限までさげて反発し、現在は遅行線が日々線とぶつかるところでとまっているが、月足転換線が月足基準線をきって大きく下げており、月足のMACDもゼロラインに届くところにきている。月足RCIはやや底打ちの気配であるものの、長期的に底を打ったという確信はもてない。ボリンジャーでみると、日足はマイナス2σからプラスσまで戻したもののTPを再びきってきており、バンドの幅は狭まっているので、下降は目先一服するかもしれないが、トレンド転換は明確ではない。週足をみると、まだマイナスσ近辺で、逆にバンドは下に大きく広がっており、なお下げ余地があるような感じを受ける。 月足も同様でまだマイナス2σ近辺にあり、バンドも下に大きく広がって下降トレンド継続中だ。週足RCIは底打ちしているので、このへんで止まるといいのだが、まだ下がある可能性も否定できない様相である。
 下値がはっきりしないNYと底打ちした気配の東京の違いは、ドル円相場でドルが底堅い動きであることがはさまっていることからきているようだ。ドル円相場は、日足では6月16日の高値108円近くまでドル高を試して失敗し、若干円高方向に戻したが現在(26日20時)107.8円前後。108円で頭をぴたりとおさえられているが、雲、転換線、基準線より上で上昇基調。週足も基準線、転換線より上であるがRCIが頭を丸めているので、このあたりで中期的にはドルの上値は重そうだが、一方MACDはゼロラインを突破しそうで長い目ではまだ上がありそうだ。事実つき足でみると、3月下値からのきれいな上昇トレンドラインを描いており、月足転換線を超してきたところで、月足RCIもぐいと上昇しつつある。MACDはまだマイナスで底をよこばっているので、留保が必要ではあるが、こうした指標からは、ドル高の長期のトレンドが形成されているように思われる。ボリンジャーでみると、日足は横ばいのTP近辺で動き乏しく、週足は上向きのTPより少し上で緩やかなドル高を示唆、月足は、3月安値がマイナス2σで、ようやくTPまでもどしてきたところ。TPがまだ下向きなので、上昇トレンド形成とまではいかないが、バンドは急速しせばまっており、昨年夏以来のドル安はあきらかに終焉、転換しつつある。
 ついでにWTI原油をみると、この間急速な下げが続き、122ドル台と、日足では雲の下限も突破。週足も転換線を大きく割っている。まだつき足では転換線116ドルより上なので、長期のトレンドが転換したという確証はないが、ボリンジャーでは日足はマイナス2σを切っており、バンドが下に広がって明確にトレンド転換を示唆している。週足も去年の3月以来初めてマイナスσまで下降、トレンドの変化の兆しを示している。
 このようにみると、NYは下げのトレンドがまだ反転したとはいえないが、ドル円についてはドル高方向へのトレンドがかなり明確なので、両方の影響が合成されて、NYの下げにしぶしぶついてゆくという東京市場の動きになっているように思われる。ドル円が大きく崩れない限り、そうした雰囲気がしばらく続くのではないだろうか。
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