1938年に政府系機関として設立され、68年に民営化されたファニーメイ。70年に同社を補完するためにできたフレディマック。ともに民間上場企業だが、政府の監督下にある。発行する債券には「暗黙の政府保証」があると受け止められ、最上級の格付けを維持してきた。
「半官半民」のあいまいな位置づけのまま、住宅ローン債権の買い取りや保証を手掛ける住宅金融の担い手として規模を拡大。両社が保証・保有する住宅ローン担保関連資産は5兆2000億ドル(約556兆円)に膨らんだ。うち1兆5000億ドル(約160兆円)超を海外の中央銀行や金融機関が保有する。住宅の値下がりで保有資産が目減りし、経営が悪化する構図は民間金融機関と同じだ。


