ライフサイクルの原理から逃れられない

優利加さん
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先週金曜日の米国株式相場は続伸した(DJIA +74.22 @17,215.97, NASDAQ +16.59
@4,886.69)。ドル円為替レートは119円台前半の動き。しかし、本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が636に対して、下落銘柄数は1,156となった。騰落レシオは122.93%となり、久しぶりに120%台に上げてきた。東証1部の売買代金は1兆9952億円となり、2兆円の大台を割り込んだ。

米国株の続伸にもかかわらず、TOPIXも日経平均も反落した。本日発表された中国の7-9月期GDPは年率換算で6.9%へ低下したが、事前予想の6.8%よりは高かった。しかし、中国経済の減速は中長期的に続くと考えておくべきだろう。生きとし生けるすべての生物、国家、経済、企業の盛衰はライフサイクルの原理から逃れられない。高度経済成長がいつまでも続くことは不可能であり一進一退を繰り返しながらも巡航可能な成長率(2~3%?)へ収束していくことになる。株式市場はその真理を受け入れなければならない。株価は(1)
収益のバリュー、(2)資産のバリュー、(3)成長のバリュー、の3つの合計で決まる。しかし、殆どの場合、成長のバリューは長続きせず、不安定なバリューである。成長のバリューを高く見積りすぎて買うと失敗するが、群集心理に踊らされて大多数の人はこの誤りを繰り返し犯す。

TOPIX
-11 @1,495
日経平均 -161円
@18,131円

33業種中26業種が下げた。下落率トップ5は、ゴム製品(1位)、非鉄金属(2位)、鉄鋼(3位)、卸売(4位)、鉱業(5位)となった。小売や建設など、内需関連業種はプラス圏を維持したのに対して、素材及びそれを扱う業種が中心に下げたということは、株式市場はさらなる中国の景気減速を懸念しているということか。


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