現金計約8億9000万円を詐取していたとして長野県小諸市の簡易郵便局町が。
日本郵便信越支社は13日、長野県小諸市の諸簡易郵便局の元局長(66)が「半年で1割の利息を付ける」などと偽り、過去10年間で顧客約180人から現金計約8億9000万円を詐取していたと発表した。
同社は被害者と相談の上、警察に告発する方向で検討している。
同社によると、詐取はほとんどの場合、郵便局の窓口で行われていた。同局の顧客から2月下旬、「現金を預けると利息は半年で1割というのは本当ですか」と小諸郵便局に問い合わせがあり、発覚した。
元局長は1991年8月1日から局長を務めており、不正が確認されたため、今年4月に簡易郵便局の業務委託契約を解除された。元局長は調査に対し、詐取した金を借金返済や車の購入などに充てたと話しているという。
被害者の一部に対し、別の顧客からだまし取った金を返済に充てる自転車操業をしていたという。顧客約100人から計約6億円の被害申告があり、同社は5割の補償を提案している。
日本郵便信越支社の川野陽一支社長の話 誠に遺憾であり、深くおわびする。指導を徹底し、一日も早くお客さまの信頼を回復できるよう、再発の防止に全力で取り組む。