コオロギを競わせる闘蟋は、中国では2000年余りの歴史を誇ります。今、多くの高齢者が夢中です。
オスのコオロギを闘わせて、相手の陣地を取ったほうが勝ちとなります。
9月25日と26日、北京の西城区では、8チームの70名以上の選手が参加した試合が行われました。数十匹のコオロギが次々と、缶の中で一騎打ちをします。相手を追い出したほうが勝ち。コオロギの持ち主や観客も興奮冷めやらぬ様子です。
呉金川(ごきんせん)さんは、中国科学院の元教授です。
中国科学院 呉金川・元教授
「闘蟋は一種の文化で芸術として伝わり、奥深いものです。コオロギは自然な個体ですが、分からない人は鳥の餌にしてしまう。マニアにとっては、何よりも貴重です」
コオロギの鳴き声は幸運を表すという言い伝えがあります。縁起の良いコオロギは、中国ではペットとしても好まれています。
上海余話 コオロギに95万円
【外信コラム】
「この景気はまだまだ続くね。この前なんか1匹で5万元(約95万円)もの値が付いて売れたんだよ」
小鳥や植物などの小売店が集まる上海市内の「花鳥市場」。数十匹のコオロギを地面に並べた年配の女性が、満面の笑みを浮かべてこう言った。円形の小さな壺に1匹ずつ入れられたコオロギには、安いものでも800元(約1万5200円)の値が付いていた。
山東省や河北省など“産地ブランド”があり、その奏でる声は確かに秋の到来を思わせる。だからといって数万円、数十万円で買う人が何人いるのだろうか。店の女性は「闘蟋(とうしつ)」という漢字を書いてみせた。聞けば1千年以上も前から、宮廷でオスのコオロギを戦わせる昆虫相撲が盛んで、その後、庶民の間にも秋を楽しむ娯楽として広がったのだという。
清朝最後の皇帝、愛新覚羅溥儀(あいしんかくらふぎ)の生涯を描いた1987年公開の映画「ラストエンペラー」で、晩年の溥儀が壺に入れた1匹のコオロギを、思い出の詰まった紫禁城(しきんじょう)の玉座(ぎょくざ)から取り出すラストシーンを思い出した。
店の女性によれば、強いコオロギなら一晩に数万円はかせぐという。経済成長が鈍化する中国でコオロギの相場は上がる一方らしい。そもそも賭けはご法度。ここにもバブル崩壊劇が起きなければいいが。(河崎真澄
闘蟋 コオロギの闘いに夢中――北京の風物詩
https://www.youtube.com/watch?v=8B3Tkuzi2wA
闘蟋
nodokatakeda
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2013/12/28 に公開
コオロギの戦い、闘蟋のようす。中国での、地方選勝者同士の戦い
https://www.youtube.com/watch?v=bBjNSsZcTcg