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物理学賞 暗黒物質 おばあちゃん

純粋に科学 かな




ミシェル・マイヨール
(1942年生まれ)
ジュネーブ大学 

宇宙のどこかに地球のような惑星があると思いますか? マイヨール博士は、太陽以外の恒星の周りを回る惑星「系外惑星」を初めて発見しました。地球から約50光年離れた「ペガスス座51番星」を公転する惑星です。この発見を皮切りに、今では数千個の系外惑星が見つかっています。中には太陽とほぼ同じ大きさの恒星を回り、大きさや公転周期が地球によく似た系外惑星も発見されました。もしかしたら地球と環境が似ているため液体の水があり、生命も存在するかもしれません。「地球は決して特別な存在ではなく、宇宙に無数にある天体のひとつなのだ」と、世界観を大きく変えた発見です。

暗黒物質の存在を示す銀河の奇妙な動きの発見

ヴェラ・ルービン
(1928年生まれ)
カーネギー研究所名誉スタッフサイエンティスト 

私たちが暮らす太陽系は、毎秒220kmもの速さで銀河系の中心を回っています。なぜ遠くに飛ばされないのでしょうか? 銀河による重力は、中心から離れるほど小さくなります。ですので、星が回転する速さは外側ほど遅いはずだと考えられていました。しかし、ルービン博士は銀河の内側と外側を回る星の速さが、ほぼ同じであることを発見しました。銀河の中心の重力だけでは飛ばされてしまう。辻褄を合わせるために、目に見えないけれどとても重い「暗黒物質」などの指摘につながりました。


トポロジカル絶縁体の提唱

チャールス・ケーン
(1965年生まれ)
ペンシルベニア大学 

世の中の物質は、電気の流れやすさにより大きく3つに分けられます。電気をよく通す導体と、電気を通さない絶縁体、その中間の性質を示す半導体です。ケーン博士は、内部は絶縁体なのに表面は金属のように振る舞う「トポロジカル絶縁体」の存在を初めて指摘しました。表面を流れるのはただの「電流」ではありません。電子は、フィギュアスケートの選手のようにクルクルと回っています。この自転のことを「スピン」と呼んでいます。そして、トポロジカル絶縁体の表面に流れるのは、電流ではなくスピンの流れ「スピン流」というものです。スピン流は電流のように抵抗がなく、発熱によるエネルギーロスがありません。
量子コンピューターへの応用


超伝導
十倉好紀 細野秀雄


飯島澄男 カーボンナノチューブ


化学賞
石油精製用ゼオライトの開発

エディス・フラニンゲン
(1929年生まれ)
ユニオンカーバイト社 

現代の私たちの暮らしは石油に支えられているといっても過言ではありません。地中から採掘した原油にはさまざまな炭化水素が含まれています。炭素原子の数によって、ガス、ガソリン、灯油・軽油、重油に分けることができます。中でも需要が大きいのはガソリンです。フラニンゲン博士は、原油からガソリンを取り出すだけでなく、より炭素数の大きな分子を分解してガソリンにする優れた触媒のゼオライトYを開発しました。この触媒はガソリンの質を高める反応にも使われています。今から半世紀も前の成果ですが、この触媒のおかげで、良質のガソリンの大量生産が可能になり、石油産業の大いなる発展につながりました。

DNAマイクロアレイ技術の開発

スティーブン・フォダー
(1953年生まれ)
セルラーリサーチ社、

パトリック・ブラウン
(1954年生まれ)
スタンフォード大学


医学研究などに広く使われているDNAマイクロアレイ。調べたい細胞で働いている遺伝子を一度にすべて調べることのできる道具です。たとえばがん細胞と健康な細胞を調べて比べれば、がん細胞で何が起きているかの手がかりが得られます。お二人は別々にDNAマイクロアレイ作成技術を開発し、その普及に貢献しました。フォダー博士は、半導体チップの作成技術を応用してDNAマイクロアレイの大量生産と商品化を実現しました。ブラウン博士は、自分の研究目的に応じたDNAマイクロアレイを作るロボットを開発し、その作り方を誰でも見られるネットで公開しました。この2つの業績があったからこそ、DNAマイクロアレイは広く普及したのです。

リチウムイオン二次電池の開発
John B. Goodenough、水島公一 & 吉野彰

ジョン B. グッドイナフ(1922年生まれ) テキサス大学
水島公一(1941年生まれ) 東芝リサーチ・コンサルティング 
吉野 彰(1948年生まれ) 旭化成

携帯機器の普及のカギとなった技術の1つは、バッテリーです。繰り返し充電できる二次電池は以前からありましたが、重かったり、使い切らずに充電するとその分が放電できなくなったりするなど、使い勝手の悪さがありました。3人が開発を手がけたリチウムイオン二次電池は軽さと使い勝手の良さから、登場するやいなや広く普及しました。グッドイナフ博士と水島博士は共同で二次電池の正極に使えるリチウム化合物を最初に発見しました。吉野博士はそれを自ら開発した陰極に組み合わせ、現在のリチウムイオン二次電池の原型を開発しています。
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