いつものように独り言とします。
米国の利上げが遠のく場合、「金余り」状態が暫く続くということで、再度のリスクオンになるとして、米国株は少し戻ったようだ。
ただ、今年前半の「米国の利上げがいつになるか」という環境と、今の環境は、明らかに前提が異なっている。米国の株式市場が数ヶ月前のような、例えば、ダウ平均が18000$になるなんてことは、当面は難しくなっただろう。
懸念されていた中国のバブルが維持できなくなって、何とかソフトランディングをさせようと(中国指導部が)対応に追われていること、現実の経済の落ち込みが目見える形となってきているためである。
今や、世界のGDPの14%を占める中国(2015年IMF予想値)の成長率が減速すると、かなりの影響が出てくる状況で、既に中国が「莫買い」していた資源などの市場価格は低迷している。特に原油は米国のシェールガス生産による供給過剰状態に中国需要の鈍化が加わり、これからも暫くは下がっていく
可能性が高い。
こうなると、ブラジル、中東資源国、そしてロシアとか、経済が大きく悪化する国が出てくるため、世界経済は悪循環に入りつつある。米国が利上げできるほど、経済が強ければまだ何とかなるが、既に力強い回復は、天井を打ち、今後は緩やかな回復あるいは足踏み状態になるのではないかと考えられる。
このような環境下では、今年の上半期にいろんな方が年末までには21000円~22000円(強気の予想では24000円の声もあった)との想定は、既に修正すべきで、今年は16500-19500円程度で考えておく必要があると考えている。私は日経平均先物では、そこそこの収益を維持しているが、現物株では、せっかくの「つなぎ売り」を早めに買い戻したため、持ち株は若干の赤字になっている。相場の予想を変えたのに、もう少し戻ると考えていたら、想定していたところまでは戻っていないという状況ということ。
ただ、日本の上場会社の稼ぐ力は、円高不況が長かったことやEUなどの諸国よりも、早くに不況入りしていた分、体力回復も米国に次いで2番目に位置していると推定しているため、日本株は現在の調整が終わったら、一時的には20000円近くまで戻ってもおかしくはないと考えている。
従い、ある程度戻ったら、利益確定して、次の相場に備えることで考えているが、直近の高値8月11日から60日経過が10月10日、90日経過が11月10日と、短期調整であれば、遅くても11月10日には戻り相場に入っている可能性が高い。
続けての悪材料(例えば、ウクライナでの戦闘が激化するとかのロシア絡みの問題のエスカレート等)が出ない場合は、後は日柄調整の問題ではないかと考えている次第。